

英国UK & International Press社は、ドイツ・シュタットガルトにて開催されている「Engine Expo 2006」において、2006年の「International Engine of the Year」を、ドイツBMW社の排気量5.0LのV型10気筒エンジン(S85B50A型)に決定したと発表しました。
同エンジンは、「M5」、「M6」に搭載されており、「Best Performance Engine」、「Above 4-litre」の各部門でトップとなりました。
(写真はBMW社のプレス向け資料から)
BMW社のその他のエンジンでは、
・Best Performance Engine
6th. BMW 3.2-litre(M3, Z4 M)
・1.8-litre to 2-litre
4th. BMW Diesel 2-litre(X3, 120d, 320d, 520d)
・2-litre to 2.5-litre
2nd. BMW 2.5-litre(325, 525, Z4)
・2.5-litre to 3-litre
1st. BMW Diesel 3-litre Twin Turbo(535d)
2nd. BMW 3-litre 6-cylinder(Z4, 330, 530, 630, 730)
6th. BMW 3-litre 6-cylinder(330, X3, X5)
・3-litre to 4-litre
1st. BMW 3.2-litre(M3, Z4 M)
となり、全11部門中で9つの賞を獲得するという、驚異的な強さを見せ付けています。
SOARISTO号に搭載されている「新世代直6エンジン」(N52B30A型)も、もちろん受賞しています。
さらに、M3やZ4 M Roadster & Coupeに搭載される3.2リッター直6エンジンは、排気量3~4リッタークラスで「6年連続」、535dに搭載される3.0リッター・ツインターボ・ディーゼル・エンジンは、排気量2.5~3.0リッタークラスで受賞するとともに、「Best Diesel Engine」にも輝いています。
V10エンジンの2年連続グランプリ受賞も、3.2リッター直6エンジンの6年連続受賞も、自動車メーカーとしては史上初めてのことで、BMW社にとっては、非常に栄誉ある受賞だと言えます。
さすがは、「バイエルン・エンジン製造会社」という感じです。0xF9CF
〔関連情報〕
・Engine Expo 2006
・International Engine of the Year 2006
・BMW社の5.0L・V10エンジンが「International Engine of the Year 2005」を獲得
(昨年の模様:Automotive Technology)
最新刊、「Motor Magazine」 (2006年6月号)の第二特集は、18ページに渡って、
「BMW 3.0スタイルの構造的探求」
というタイトルで、モータージャーナリストであり、「BMWドライバー・トレーニング」のチーフインストラクターでもある、こもだきよし氏が、BMWの新世代3リッター直列6気筒エンジン「N52B30A型」を搭載した、3台の3.0モデルのインプレッションをされています。
はじめに、新世代3リッター直列6気筒エンジン「N52B30A型」が、世界に先駆けて搭載した数々の新機構の詳細が解説されています。
つづいて、このエンジンを搭載する3台の3.0モデル、
130i M-Sport、330xi、530i
について、「共通する部分」、「共通しない部分」、「関連する部分」という点を切り口に、こもだきよし氏らしい、分かりやすい解説、インプレッションがなされています。
以下、一部をご紹介します。
5シリーズは、3シリーズより大きなボディだからそれなりに重量も増しているが、N52B30Aのたっぷりとしたトルクのお蔭で、軽快に走ることができる。特に低回転域からトルクが太いので楽だ。同じ3リッターでも前のM54エンジンと比べると、最大トルクの値は300Nmで同じだが、その発生回転数が3,500rpmから2,500~4,000rpmと1,000rpmも低いところで同じトルクが出ているからだ。
そしてステップトロニックのマニュアルシフトモードを使ってワインディングロードを走ったときには、高回転域までパンチがあり気持ちよく吹け上がるのが楽しい。これも最高出力が170kWから190kWへと1割以上アップし、そのときの回転数は5,900rpmから6,600rpmまで引き上げられているからだ。6,750rpmからゼブラゾーンで7,000rpmからレッドゾーンが始まる。低回転からトルクがあり、高回転域の気持ちよく走れるゾーンも広がった。
こうやってマニュアルシフトして走っていると、5シリーズのボディでもちょっとしたスポーツカーのように軽快に走ることができる。
(中略)
3台乗ってみると、どれもBMWだということはわかるが、どれも違う味付けになっていることもわかる。オールマイティな3シリーズあるが、ダイレクト感たっぷりの1シリーズもいい。でも5シリーズでも十分にスポーティな走りを堪能できて愉しい。
同じ素材を使った料理でもまろやかもあれば、スパイシーもある。それぞれに個性があるから、どれが一番だと単純に決められない。それがBMWの3.0スタイルなのだ。
「M54B30Bエンジン」から新世代「N52B30Aエンジン」にスイッチされることを知り、正式価格の分からないままオーダーを掛け、ドイツ本国から輸送されてくるまで3ヶ月近く待った訳ですが、本当にこのクルマで、このエンジンで良かったなぁ~と、つくづく思います。0xF9CB
さすがは、「バイエルン・エンジン製造会社」の工業的芸術作品です。0xF9CF
〔関連情報〕
・「Motor Magazine」
(モーターマガジン社)
5シリーズのロングホイールベース版のスパイ写真が公開されています。
●BMW 5 Series LWB Spy Photo
(2006年5月9日:WorldCarFans.com)
一見、普通の5シリーズのように見えますが、後部ドアが10~15cmほどストレッチされています。
Audi A6では、すでに中国と中東市場において、ロングホイールベース版が投入されていますが、記事に依れば、BMWも、中国市場において、年内にも投入されるであろう、とのことです。
となると、気になるのは、5シリーズのフェイスリフト。いつごろ、どのような形で出てくるでしょうか。
前回のレポートで、誇大広告「999CX」に替えて、質実剛健「610HID」を取り付けることになりましたが、
#「JAROって、なんジャロ?」0xF9D1
「610HID」は、直径がφ100mmもあるため、M-Sportパッケージのフォグランプに付いている「カバー」は、取り付けることができません。
よって、フォグランプカバーを取り外した状態で「610HID」を取り付けることになりますが、
このままでは、あまりにも"取って付けたような"状態になってしまいます↑。
よって、純正の状態に限りなく近づけるために、エアインテークの周辺を「ブラックアウト」することにしました。
まず、塗装する部分をきちんと脱脂し、寸分の狂いなく、正確にマスキングします↑。
ここは、時間を掛けて掛け過ぎるということはありません。納得がいくまで、デザインナイフを使って、何度も位置を微修正します。
小さい時にプラモで鍛えた「マスキング技」が冴え渡ります。
(職人にとっては、実物大のプラモという話も・・・)0xF9C7
薄く広く、何回かに分けてスプレーします↑。
ここは、決して焦ってはいけません。ガレージの前を通り過ぎるおばちゃん達に、
(もぅ、シンナー臭いのよねぇ)
という顔をされようとも、唯我独尊で。0xF9C8
塗色は、フォグランプカバーに似せて、「マットブラック」(つや消しの黒)を使いました。
塗装した仕上がりの状態です↑。
どですか?0xF9C6
ついでに、「610HID」はボディー側面がシルバーなので(写真左)、同様にブラックアウトしておきます(写真右)↑。
ユニット本体は、エアダクトの中に埋もれてしまうため、ボディー側面はほとんど見えなくなるのですが、細かいところにも手を抜かないのが職人流です。0xF9C5
完成した状態です↑。
どですか^2?0xF9C6
「これが純正の状態です」と言われても見分けが付かないくらい、違和感のない仕上がりになりました。0xF9F8
#走る「光害」車両。0xF99F0xF8BF0xF9AD
(公道での点灯は規定違反となるため、できません)

