前回の続きです。
#いい加減、小出しにするなと怒られそうですが、分解して写真撮り直したりとかして、けっこうたいへんなんです。
ばらばらになったステアリングコラムの下部です↑。
「SWITCH UNIT STEERING COLUMN」に接続される、黒色の8Pコネクタ(X1880)が見えます。5番ピン(SMG+)と8番ピン(SMG-)に、新たに配線を接続します。
接続には、このようなコンタクトピンを使います↑。
(秋葉原で、20円/個ぐらい)
前回の続きです。
#いい加減、小出しにするなと怒られそうですが、分解して写真撮り直したりとかして、けっこうたいへんなんです。
ばらばらになったステアリングコラムの下部です↑。
「SWITCH UNIT STEERING COLUMN」に接続される、黒色の8Pコネクタ(X1880)が見えます。5番ピン(SMG+)と8番ピン(SMG-)に、新たに配線を接続します。
接続には、このようなコンタクトピンを使います↑。
(秋葉原で、20円/個ぐらい)
前回の続きです。
E90 Lifeさんの情報に始まり、シュナウザーさんの機能アイデアと、msano7さんの実装アイデアを拝借したこの企画、いよいよ佳境です。
純正のマルチファンクションスイッチの基板には一切の加工をせず、しかしながらスイッチの機能だけハッキングするために、フレキシブル基板を作ることにしました。
サクっと作ったアートワークです↑。
(微妙にズレているように見えますが、これは撮影の関係であり、実物はピッタリ合ってます)
今回は、「ボイスコントロール・スイッチ」をActive Shifterの「Dモード復帰」に割り当てていますが、アートワークを少し変えれば、「テレフォン・スイッチ」を「シフトアップ」に、「ボイスコントロール・スイッチ」を「シフトダウン」に割り当てることも可能です。
また、気合いを入れれば、アンバーLEDを、ホワイトLEDにリプレースすることもできます。
(今回はそこまでしませんが)
ということで、純正に勝るとも劣らないクオリティーに仕上げます。
前回の続きです。
いえいえ、諦めるのはまだ早いです。
一部では、独占状態にあぐらをかいて暴利をむさぼるショップなどがあるようですが、まったく、いかがなものかと思います。0xF9D1
(倍半分、違いますからねぇ)
M5用の「SWITCH UNIT STEERING COLUMN」を、大枚はたいて購入する安直な方法もありますが、チャラいショップと同じことをしていたのでは、能がありません。
(個人輸入:4.2万円、ディーラー購入:6.2万円)
よってからに、さらに分解。0xF9BD
ばらばらの図↑。
(センターリングを外すのが、けっこうたいへん)
#ほとんど自分でも、元に戻せるのか不明。0xF9C7
ふむふむ、ほっほぉ~。0xF9C5
前回の続きです。さらに深~く、ディープな世界に潜行します。0xF9C7
左側が530i用、右側がM5用です↑。外観に違いはありません。
(赤色のものは、搬送時のニュートラル位置保持用のピンであり、装着時は取り外します)
ステアリングの軸を中心に、左右それぞれに6Pコネクタがあります。右側にある6Pコネクタ(X01006)のうち、M5用には、1番ピンと6番ピンが出ていますが、530i用には、これらはありません。
(530i用というよりは、日本仕様には無いのかも知れません)
それぞれ、「SMG+」(6番ピン、赤-黒)、「SMG-」(1番ピン、緑-白)に対応しています。
さてここで、なぜこの部品が「COIL SPRING CARTRIDGE」と命名されているのか、みてみましょう。
ステアリングホイールには、ホーン、エアバッグをはじめ、マルチファンクションスイッチ、イルミネーションまで、実にさまざまな電装品が付けられています。これら電装品の信号は、ステアリングコラムを通してボディー側に通電させなければならないのですが、ステアリングホイールは、車齢が尽きるまで、何100、何1000万もの回数、左右に回転させられます。ここに、通常のような配線(金属縒り線)を使っていたのでは、いずれ金属疲労で断線してしまいます。
この「捩れ」を、どのように回避するかがカギになります。
私は当初、金属接点が、切り株の年輪状に配置されていて(バウムクッヘンのように)、その上を、対向する接点が同心円状に滑ることにより、信号を伝えているのかと考えていたのですが、予想を大きく覆されました。
「COIL SPRING CARTRIDGE」を分解したところです↑。
中に入っていたのは、細長く、短冊状に切られたフレキシブル配線板でした。これが、部品の内側の軸に幾層にも巻かれています。一方、その先は、180度緩く折り曲げられて、部品の外側の軸に固定されています。内側の軸が回転すると、この折り曲げられた部分が徐々に位置を変えながら、回っていきます。
これにより、金属接点を使う機械的方法に比べて、大きく耐久性・信頼性を向上させることができます。さらに、横方向ではなく、縦方向に空間を使うことにより、配線の集積率をかなり上げることができます。
#う~ん、勉強になりますねぇ。0xF9C6
つづいて、もう一つ重要な部品です。
前回の続きです。
「ヒントは、逆流防止です」などという、もったいぶった言い方をしましたが、原理は非常に簡単です。0xF9C6
具体的な方法を説明する前に、ステップトロニックの制御についてお話しします。これまた、非常に簡単です。
ステップトロニックのコントロールユニットには、シフトアップ・シフトダウンに対応する信号が入力されています。この2つの信号は、負論理になっています。例えば、シフトダウンさせようと思ったら、対応する信号線を、グランド(アース)に落としてやれば良いのです。
(これは、トランスミッションが、ステップトロニックでもSMGでも同じです)
今回は、ハンドル内に取り付けたスイッチ(パドル)によってシフトチェンジさせようとするため、ハンドルの回転を考慮する必要があり、機構が若干複雑になる訳ですが、
2つの信号線を取り出せて、かつアースの確保さえできれば、ハンドル内だけではなく、車内どこにでもスイッチを取り付けて、パコパコとシフトチェンジさせることができます。
さて、今回は、マルチファンクションスイッチの左側の「ボイスコントロール・スイッチ」(以下、スイッチ)を使って、左右パドルの同時操作を模擬させようとする訳ですが、
基本的には、スイッチを押下することにより、シフトアップ・シフトダウンに対応する信号が、同時にアースに落ちるようにしてやれば良いのです。
しかしながら、ただ単純に2つの信号をスイッチに繋いでしまうと、シフトアップの信号がシフトダウン側に流れてしまうため(逆も同じ)、コントロールユニットがブッ壊れます。
よって、片方の信号が、それぞれもう片方の信号に流れ込まないようにすれば良い訳です。
ということで、わざわざ回路図を起こすほどのことでもないのですが、「Thumb Shifter」を実現するための回路図を、つぎに示します。
単に、スイッチの前に、ダイオードを2つかますだけです。部品代だけであれば、100円もかからずできてしまうと思います。
ただし、電気屋さんとしては、「信号線にどの程度の電流が流れるのか(ダイオードの電流規格は)?」とか、「信号がチャタっても大丈夫なのか?」とか、「信号の最低保持時間は何10msなのか?」とか、いろいろ余計なことを考え始めてしまいます。(理系の悲しい性)0xF9C7
まぁ、ステップトロニックのコントロールユニットには、その程度の入力マージンはあるだろうということで、あまり深く考えないことにします。0xF9CD
(チャタリング除去のためシュミットトリガ入れても良いのですが、ロジックICの電源確保がめんどくさいので止めときます。おそらく途中にかまされる「Active Shifter」が吸収してくれるだろうという安易な予測で)0xF9AB
ということで、回路的にも、おサイフ的にも、非常に簡単にできてしまいます。
あとは、純正のマルチファンクションスイッチを、どうハッキングするかです。