ドイツ車の雄、2台を乗り継いだところで、両車を比較してみることにします。
BMW M3 Coupe(E92)のV型8気筒4.0Lエンジン(S65B40A)。最高出力:420ps(309kW)/8,300rpm、最大トルク:40.8kg・m(400N・m)/3,900rpm。
Porsche 911 Carrera S(997 Phase 2)の水平対向6気筒3.8Lエンジン(MA101)。最高出力:385ps(283kW)/6,500rpm、最大トルク:42.8kg・m(420N・m)/4,400rpm。
M3 Coupeは、アイドリング時はV8特有のドロドロとしたエンジン音を響かせますが、ひとたびアクセルを踏み込むと、レッドゾーンの8,200rpmまでよどみなく一気に吹け上がります。V8エンジンであっても、「さすがはBMW」と思わせる精巧さ、スムースさがあります。0xF9CF
997は、Phase 2(後期型)からエンジンが直噴化されています。Phase 1(前期型)の発表(2004年)から、4年を経ての更新となりますが、単なるマイナーチェンジではなく、まったく別物のエンジンに生まれ変わっています。
例えば、Carrera S用のエンジンでは、Phase 1(3,824cc)の99.0×82.8mmに対し、Phase 2(3,800cc)は102.0×77.5mmと、ボアアップ&ショートストローク化され、最高出力は、355psから385psへと、一気に30psも向上しています。
(最大トルクは、400N・m(40.79kgm)から420N・m(42.83kgm)へと、20N・m(2.04kgm)拡大)
アイドリング時は、バタバタとした不等長な音がしますが(しかも直噴エンジンのため、カラカラというトラック(ディーゼルエンジン)のような音も加わっています)、回転が上がるにつれ、Porscheならではの、得も言われぬ機械音を響かせます。0xF9CB