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Computer Archive
2011/02/26

 最終的には水冷ですが、まずは空冷でどこまでいけるかチャレンジしてみます。0xF8A4

 単純に冷却性能だけを追い求めるのであれば、風量の多い(および静圧の高い)PCファンをガンガン回せばよいことになりますが、これではただの爆音マシンになってしまいます。

 冷却性能を高めつつ、静音化を図るために、口径の大きいPCファン(140mm)を、できるだけ低速で回すことにします。

 「CM 690 II Plus NVIDIA edition」は、最大で8個のPCファンを搭載できますが、このうち、140mmのPCファンを搭載できるのは、フロントパネルに1個、トップパネルに2個、底面に1個となります。

 ということで、140mmのPCファンを、4個搭載することにします。

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 右側は、「CM 690 II Plus NVIDIA edition」に標準搭載されている140mmのPCファンで、左側が、今回搭載する親和産業さんのPCファン、「GF-1425PWM20AO」です。

 120mmのPCファンは、多数のメーカーから様々な製品が出ており、非常に選択肢が広いのですが、140mmのPCファンで、クリアフレーム、しかもPWM制御というのは、ネットやアキバでいろいろ探し回ったのですが、親和産業さんからしか出ていないようです。

#なぜに「PWM制御」にこだわったのかについては、つぎの記事で述べることにします。

 標準搭載のPCファンは、回転数:1,200rpm(固定)で動作音:19dBA、親和産業さんのPCファンは、回転数:800~2,000rpmで動作音:39.5dBAとなっています。

 動作音が40dBA近いのが若干気になりますが、これは最高回転数で動作させた時のもので、1,000prmあたりで動作させれば、ほとんど音は気にならないはずです。

 もっとも大きな違いは、標準搭載のPCファンは、風量が60.9CFMであるのに対し、親和産業さんのPCファンは、最大で153.47CFMもあることです。

 もちろん、この値は、最高回転数時のもので、低速で動作させれば、もっと値が落ちることになりますが、フィンの密度の違いからして、低速で動作させても、十分な風量が得られるはずです。

pcfan140-02.jpg

 親和産業さんのPCファンは、標準状態では青色LEDであるため、緑色LEDに交換します。

 交換する緑色LEDは、日本が世界に誇る日亜化学さんの「NSPG500DS」(購入価格:180円/個)です。

 指向角:15°で光度:37,700mcdもあり、直視すると目が痛くなるほどの明るさです。0xF9CF

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 1つのPCファンに、4個のLEDが取り付けられています。ひとつひとつ、丁寧に交換していきます。(なによりも、1個180円もするので、失敗しないように)0xF9C7

 通常、LEDを他の色に交換すると、駆動回路を見直す必要がありますが、緑色LEDは、青色LEDと順電圧・順電流ともほぼ同じなので、そのまま交換することができます。
(NSPG500DSの順電圧(Vf):3.2V、順電流(If):20mA)

 アノードとカソードの両端子は、ショートしないよう、熱収縮チューブで保護しておきます。

 非常に細かい作業ですが、この辺りは「高輝度白色LEDポジションランプの製作」で培った技で、手慣れたもんです。0xF9C6

#いま振り返ると、10年も前のことなのですね。当時はまだ誰もやっていない、非常に珍しいことだったのですが、いまや普通になってしまいました。

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 比較のために動作させてみました。右側が、標準状態の青色LED、左側が、交換後の緑色LEDです。

 「NSPG500DS」は、昔からある緑色LEDのようなくぐもったグリーンではなく、鮮やかなグリーンをしています。(ちょっとハデかなぁ)0xF9C7

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 フロントパネルの140mmファンも交換しました。

 フロントパネルのPCファンは、取付位置を2段階で選ぶことができます。標準状態では、上段に取り付けられていますが、交換後は、ハードディスクの冷却効果を高めるため、下段に取り付けました。

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 仮組みして動作させた状態です。

 NVIDIAのコーポレートカラーである、グリーンに統一してみました。0xF9F8

#5インチベイの上2段には、「Aquagate Max Limited Edition」が搭載されることになり、さらにグリーングリーンなことになります。

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 こだわりついでに、小物にも気を遣ってみました。

 右側から、親和産業さんの「高性能制振ワッシャー付き25mm厚FAN用ネジセット」と「高性能制振ワッシャー」、ainexさんの「ゴムワッシャー付インチネジ」と「ゴムワッシャー付ミリネジ」です。

 「25mm厚FAN用ネジセット」は、M4×35mmのボルト+ナットに、ウレタン製の「制振ワッシャー」が付いています。

 ただし、ネジセット単体では、制振ワッシャーがボルト(のアタマ)側にしか付いていません。

 そこで、「制振ワッシャー」をナット側にも追加して、ボルトとナットの両方からPCファンを挟み込みこむことにより、ビビリ音を可能な限り低減させることにしました。

 「インチネジ」は、3.5インチHDDなどを固定する場合に、「ミリネジ」は、Blu-rayドライブなどを固定する場合に使用します。

 いずれも、ゴムのワッシャーが付いています。

2011/02/20

 光学ドライブは、Pioneerの「BDR-S06J-BK」(購入価格:20,480円)にしました。

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 BD-Rは12倍速書き込み、DVD-Rは16倍速書き込みです。

 PioneerのBlu-rayドライブには、リテール品の「BDR-S06J」と、バルク品の「BDR-206BK」とがあり、実勢価格は10,000円ほど違います。
(「BDR-206BK」の実勢価格は、11,000円前後)

 リテール品は、日本国内の工場で生産されていることに加え、PowerDVD9など、複数のソフトがバンドルされています。

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 もっとも大きな違いは、パイオニアのオーディオコンポーネントとも共通する「ハニカム構造」を持った筐体が採用されているとともに、ディスクの回転によって発生する空気流をも考慮した内部設計がなされていることです。

 また、「アドバンスド静音ファームウェア」が採用され、動画や音楽などの再生時には速度を抑え、データなどの読み書き時には最高速にするなど、ディスクの用途に応じた動的な制御がなされています。

 リテール品は、バルク品とは異なり、徹底した静音設計により、動作音の低減が実現されています。

 ついでに、

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 「Ultimate Tera Storage Machine」に向けて、ハードディスクも買い占めときました。0xF9F8

#HGSTのハードディスクにも、リテール品(BOX版)とバルク品があり、こちらは保証主体の違いがあります。
(リテール品はメーカ保証、バルク品は販売店保証)

 「HGST 0S03191(2TB SATA600 7200)」(購入価格:8,270円×4台)で、物理容量は8TBになりますが、RAID5を組むので、論理容量は6TBになります。

 これだけあれば、「BDZ-EX200」からゴリゴリキャプチャーしても、当分困ることはないでしょう。

2011/02/11

 PCケースを購入してから、いろいろしているうちに、改良型が発売されてしまいました。

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 我ながらクレージーですが、改良型をゲットしてしまいました。0xF9C7

 右側が「CM 690 NVIDIA Edition」で、左側が「CM 690 II Plus NVIDIA Edition」(購入価格:15,800円)です。

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 初代モデルに比べ、いろいろ改良されているようです。

 ベースとなる「CM 690 II Plus」は、最大で10個ものPCファンを搭載できますが、「CM 690 II Plus NVIDIA Edition」は、左側面のパネルがNVIDIAの化粧板となるため、最大で8個となります。

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 とりあえず、組み込んでみました。

 エアフローを妨げないよう、ケーブル類はすべて背面配線としています。

〔関連情報〕
   ・Cooler Master、高拡張ミドルタワー「CM 690 II Plus」に新色モデル2製品を追加
   (2011年02月01日:ITmedia +D PC USER)
   ・「CM 690II Plus」にホワイトとNVIDIAカラーが追加!
   (2011年02月04日:ASCII.jp×自作PC)

2011/02/06

 いろいろ問題はありますが、

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 とりあえず、バラックで組み上げて、不具合がないかどうかチェックです。

#P67/H67チップセットのSATAポートのうち、2~5番の3Gbpsポートに問題があって、0~1番の6Gbpsポートには問題がないそうなので、ストレージは2台だけにしました。

ultimate-machine02.jpg

 LGA1155ソケットにセットした、Intel Core i7 2600Kプロセッサです。

 この後、Ainexの「シルバーグリス」(熱伝導率:9.0W/m・K)を、ヘラを使って、薄く均等に塗布します。

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 Corsair DOMINATOR GT(DDR3-2133MHz)です。深紅のヒートスプレッダが、マザーボードによくマッチしています。

#メモリメーカーは数多ありますが、完全に見てくれだけで選びました。0xF9F8

 ASUSのテスト済みメモリリストには載っていませんが、Corsairの適合リストには載っていたので、人柱覚悟で買ってみました。

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 PCケースに組み込まなくても、Ainexの「実験用スイッチ・LEDセット」を使えば、バラックの状態で電源を入れることができます。

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 とりあえず、UEFI(Unified Extensible Firmware Interface、昔でいうBIOS)レベルでは動きました。ほっと一安心。0xF9C6

 アイドリング状態では、CPU温度は28℃前後でした。(室温21℃)

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 右側が、Intelのリテールクーラー、左側が、Cooler Masterの「V6GT」(購入価格:7,400円)です。

 まだ高負荷状態ではテストしていませんが、かなり冷却性能は高そうです。

2011/02/01

 「Maximus IV Extreme」もゲっとし、激レアとなっている「2600K」も、なんとかゲットしたと思っていたところ、いきなりの問題発生です。0xF9FC

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Intel、新チップセット「Intel 6シリーズ」で不具合、一部店舗で対応製品の販売停止も
(2011年2月1日:Nikkei PC online)

 Intelは2011年1月31日(現地時間)、新チップセット「Intel 6シリーズ」に回路設計上の不具合が見つかったと発表した。問題のある同チップセットは出荷を停止し、修正版の製造を開始している。問題のあるチップセットを搭載したマザーボードやパソコンについては、OEMメーカーと協力して回収作業や修理、交換などを実施するという。

 Intelの発表によると、問題のあるチップセットの一部製品では、時間の経過とともにSerial ATAポートが劣化することで、接続しているHDDや光学ドライブの性能や機能に影響を与える可能性があるとのこと。問題があるのは2011年1月9日以降に出荷したチップセットを含む製品で、Intelは「エンドユーザーに対する影響は少数に限られる」としている。CPUへの影響は無く、すぐに深刻な問題が発生する心配はないため、根本的な対策が告知されるまでは継続して使用できるとしている。

 修正版のチップセットは、2011年2月末までに出荷を開始するという。4月には出荷量が回復する見込みだ。Intelの発表を受けて、東京・秋葉原のPCパーツショップでは、問題があると見られるIntel P67/H67チップセットを搭載したマザーボードの販売を2月1日から一時停止した。

 「影響は少数に限られる」、ですか・・・。

 Intel全体の世界的な出荷台数から見ればそうかも知れませんが、リコールに「7億ドル」掛かると見られているところからすると、決して影響が少ないとは言えなそうです。

 購入したショップからは、すでに第一報(メール)が来ました。(2011年2月2日現在)

 さて、この先どうなるか。0xF9C8

〔関連情報〕
   ・米インテル、Intel 6シリーズチップセットに問題
   (2011年2月1日:ITmedia +D PC USER)
   ・不具合によりP67/H67搭載マザーが全ショップで販売停止中
   (2011年2月1日:ASCII.jp×自作PC)
   ・Intel 6シリーズに不具合、Sandy Bridgeマザーは全品販売停止
   (2011年2月1日:Impress AKIBA PC Hotline!)