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2008/07/19

 それでは、「とある仕掛け」についてご紹介します。

 以前に、ホームシアターのライティングとして、インテリアダクトを取り付けました。これは、大画面薄型テレビを鑑賞する場合、直接光が眼に入ると疲れやすくなるため、天井に設置したスポットライトから壁面を柔らかく照らし、間接照明的な効果を得るためです。

 今回も、このインテリアダクトと同じ手法ですが、天井からではなく、床面から壁面全体を柔らかく照らす、「ホリゾンタルライト」というものを使ってみることにします。

Home Theater

 イメージは、こんな感じです。

Home Theater

 これが、某P社さんのホリゾンタルライト「SF361」です。

 20Wの蛍光灯(電球色)が使われています。セード部には、プリズムが組み込まれていて、蛍光灯からの光の照射方向を揃えています。

 足でON/OFFができるよう、フットスイッチが付いていますが、今回は壁のスイッチで操作するので、電源コードを短縮加工してしまいます。

Home Theater

 まずは、インテリアダクトのみ点灯。

Home Theater

 つづいて、ホリゾンタルライトのみ点灯。

Home Theater

 インテリアダクトとホリゾンタルライト、両方を点灯。

Home Theater

 エコカラットを下から照らし出すことにより、壁面に複雑な表情が生まれ、ドラマティックな空間ができあがりました。0xF9CF

2008/07/19

 いよいよ大詰めです。

 壁全面にエコカラットを施工しましたが、壁の下端だけは、掃除機などが当たって破損することを防ぐため、巾木(はばき)を施工します。

Home Theater

 巾木は、エコカラット専用のもの(エコカラットモール)がラインナップされていますので、これを使います。

 高さは、通常の巾木と同じ60mmありますが、「飲み込み高」が7mmほどあり、エコカラットの切断面をきれいに隠すことができます。

 なお、飲み込み厚は6.5mmありますが、プレシャスモザイクカッセの厚さは5.5~7.5mmあるため、少しだけ足りません。そこで、厚さ2mmの角材を巾木の裏に貼り付け、下駄を履かせて厚さを調整しています。

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 入り隅(いりすみ)も、綺麗に仕上がりました。

 写真左半分が、もともとの巾木で、右半分が、エコカラット専用の巾木です。違和感なく収まりました。

2008/07/13

 本物のクロス屋さんから教えていただいた技を、ご紹介します。

Home Theater

 シアターパネルの右端は、元々こんな感じで、3連のマルチメディアコンセントが付いていました。

 フレームの一部を刳り抜いて、うまく逃げるようにしてあるのですが、ちょうど半分ほど外に露出するため、この部分を埋め戻さなければなりません。

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 何はともあれ、まずはケーブル類を通線します。

 シアターパネルの右端からAVアンプまでは、約1.8mほどですが、サッシの下の狭いスペースを通すため、このような通線機(通線ワイヤー)を使います。
(確か、秋葉原で4,500円ぐらいだったかと)

 単なるワイヤーなのですが、暗いところでも目立つように蛍光色をしており、またある程度の障害物があっても、テンションを掛けてワイヤーを渡すことができます。

#これさえあれば、たとえ職を失っても、通建会社さんで雇ってくれるか?(謎)

 今回は、HDMIケーブル、ラインケーブル(サブウーファー用)、スピーカーケーブル(左、右、センター)の、計5本もあります。頭のデカいケーブル(=コネクタの大きいケーブル)から順に、数回に分けて通線します。
(この場合は、HDMIケーブル→ラインケーブル→スピーカーケーブルの順に通線します。順番を間違えると、通線できなくなる場合があります)

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 ひと通りの通線が終わった状態です。

#壁の裏は、石膏ボード用の支柱やらなんやらあり、悪戦苦闘の末、やっと貫通。0xF9C8

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 厚さ3mmのベニヤ板を穴に合わせて適当な大きさに切り、壁の裏側から木工ボンドで接着します。支え木にするのです。

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 壁と同じ厚さの石膏ボード(9mm厚)を適当な大きさに切り、支え木に木工ボンドで接着します。

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 穴の周囲10mm程度の壁紙を剥がします。
(石膏ボードを接着する前に剥がしておいた方がよいかと)

 クロス作業用の専用刃をセットしたカッターで、定規に乗せるぐらいの軽い力で切り込みを入れ、端から慎重に剥がしていきます。

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 壁補修用のパテを盛ります。

 パテは、“肉やせ”が起きにくい、ガラスバルーンが入ったエマルジョンタイプを使います。また、一度に盛ろうとはせず、何回かに分けて重ねて盛っていきます。

Home Theater

 サンドペーパーで削ります。

 元々の壁と、後から追加した石膏ボードとの段差が無くなるよう、慎重に削っていきます。ここでの精度が、最終的な仕上がりに影響するので、きっちりと面(ツラ)を合わせておきます。

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 クロスを、埋め戻す部分より少し大きめに切り出し、上から仮貼りします。

 元々の壁の模様と、寸分の狂い無くぴったり重なるよう、クロスの位置を微妙に調整します。位置が決まったところで、クロス作業用のローラーを使って上から押さえ、貼り付けます。

Home Theater

 いよいよ本日のメインイベント、クロスの「重ね切り」です。

 クロスが重なっている部分に、上から定規を当て、カッターで刃を入れます。ちょうど、2枚分のクロスが切れるぐらいの微妙な力加減が必要です。
(初めての場合は、どこか見えない場所で、練習してからの方が良いでしょう)

 カッターの刃が入ったところで、クロスの端をいったん浮かし、元々の壁のクロスを剥がします。これでクロスを戻せば、大きさがぴったり合った状態でクロスを貼り付けることができます。

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 完成したところです。

 そうとう目を凝らして見ない限り、クロスの継ぎ目はまったく分かりません。我ながら、恐ろしいほど上手くできました。初めてにしては、上出来っ!!0xF9CF

#これで、クロス屋さん業にも進出可能か?

2008/07/12

Home Theater

 ほぼ完成しました~。0xF9F8

 あとは、ケーブルの通線処理と、タイルの下端の巾木の処理を残すのみ。

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 割石のようなタイル(プレシャスモザイクカッセ)をベースに、左右にプレーンなタイル(ニューナチュラル)を配したことにより、天井までの高さが強調されました。

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 天井高と横幅です。

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 サブウーファーは、まるで設えたかのように、ぴったりカウンターテーブルの下に収まりました。

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 あまり見ることはないと思いますが、サブウーファーの底面です。重低音の吹き出し口(?)が見えます。内部は、「チューバ」のように、重低音を増強するための複雑な形状をしているものと思われます。

 ピンジャックが垂直方向に付いているので、このままではピンプラグが床に干渉して、ラインケーブルを接続することができません。仕方がないので、L型の変換プラグを買ってきて、水平方向に向けました。

 電源ケーブルには極性表示があるので、白いマークのある方がコンセントのコールド側(W)になるように接続します。

Home Theater

 夜、ライトアップすると、こんな感じ。0xF9CF

2008/07/01

 前回の続きです。

Home Theater

 中央の青くて太いケーブルは、フロントスピーカー用のケーブルです。

 スピーカーケーブルは、いろいろ比較検討した結果、audio-technicaさんの「AT-ES1500」(定価:1,575円/m、購入価格:1,280円/m)にしました。
(今回は、24m購入で、約30,000円)

 その右隣りのグレーのケーブルは、サブウーファー用のラインケーブルです。

 同じく、audio-technicaさんの「AT-DV67A」で、サブウーファー用ということで、通常のラインケーブルよりも、軸径の太いケーブルが使われています。
(今回は、特注で、7.5mのもの(購入価格:5,092円)を作ってもらいました)

 そのまた右隣りのグレーのケーブルは、「とある仕掛け」のための電源ケーブルです。

 あわせて、その「とある仕掛け」のために、ミニコンセントを増設しておきました。
(撮影用に、カバーは外してあります)

#その「とある仕掛け」とは、完成した時のお楽しみということで。0xF9F8

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 キッチンのカウンターテーブルの上にあるコンセントにも、「とある仕掛け」のためのスイッチを増設しておきました。

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 同じく、カウンターテーブルの下の、サブウーファーが設置される位置には、ラインケーブルの取り出し口と、電源コンセントを増設しておきました。
(撮影用に、カバーは外してあります)

 なお、言わずもがなですが、壁にコンセントボックス用の穴を開ける際には、裏に石膏ボード用の支柱が走っている可能性があるため、事前に壁裏センサーを使って、位置をよく確かめてから取り掛かります。

Home Theater

 左側のケーブルの引き回しが完了したところです。

 まぁ、ここまできれいに配線する必要はないのですが、見えないところまで手を抜かないというのが職人流ということで。0xF9C6

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 右側のケーブルです。やたら本数が多いように思えますが、これにはつぎのような理由があります。

 AVアンプは、スペースの関係上、リスニングポジションの右側に設置する予定ですが、普通にケーブルを引き回すと、左右のフロントスピーカーのケーブル長が、不等長となってしまいます。

 電子の速度を考えれば、不等長でも一向に構わないのですが、左右がシンメトリーでないと何となく気持ち悪いので、左右のケーブルの長さを合わせることにします。0xF9C7

 ここで問題となるのは、余長の処理です。左右等長にして引き回すと、フロント右が、約1.6mほど余りが出ますが、AVアンプの手前で蜷局(とぐろ)を巻かせておくと、逆に音質に悪影響を与えてしまいます。

 そこで、余長の処理を、見えないところですることにしました。

 フロント右のケーブルは、そのままAVアンプに向かうのではなく、いったんセンターに向かってから折り返し、AVアンプに向かうようにしました。また、ケーブルの引き回しは、ループ(コイル)状にならないようにし、あわせて、ケーブルの配置は、他のケーブルの信号の向きも考慮した順序としました。
(信号の伝送方向を互い違いにし、電界を打ち消し合うように)

#う~ん、完璧。0xF9F8

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