例によって、前回からだいぶ間が開いてしまいましたが、
久しぶりに図面を引いてみました。
例によって、前回からだいぶ間が開いてしまいましたが、
久しぶりに図面を引いてみました。
前回の続きです。
ホワイトとアンバーの発光色を切り換えられる「Twin Color LED Angel Eye」ですが、まずはHIDフォグランプに組み込むことにします。
HIDフォグランプのユニットです。
このユニットは、前々車ARISTO(JZS161)、前車530i(E60)と続いて、M3 Coupeにもキャリーオーバーしているもので、かれこれ10年ぐらいは使っているでしょうか。
オーソドックスなリフレクター型ですが、プロジェクター型の『世界最高で最強のランプマシン』なんかよりは、よっぽど配光がよく、明るいユニットです。
#「世界初!!」とか「最強!!」とか、某P社の“誇大広告”には、くれぐれも騙されないようにしましょう。(「JAROって、なんジャロ?」)0xF9D1
まずは、ユニットを分解します。
ガラス部とハウジング部とは、コーキング剤で固定されているだけなので、ユニットを“釜茹での刑”にして、サクッと「殻割り」します。
#経験値が高いので、手慣れたもんです。
ガラス部とハウジング部とを固定する時に使う、コーキング剤と注射器です。
コーキング剤は、信越シリコーンさんの「一液型RTVゴム」(脱アセトンタイプ)の「KE-348-T」(購入価格:2,520円)を使います。一般電気用で、耐熱・耐寒性、耐候性(対紫外線性)、絶縁性があるものです。
硬化前の粘度により、「中粘度」と「ペースト状」のものがありますが、ランプユニットのコーキングには、「ペースト状」のものが使いやすいと思います。
なお、ホームセンターなどで安価に手に入るコーキング剤(「脱オキシムタイプ」のものなど)は、間違っても使ってはいけません。耐熱・耐候性が低いどころか、硬化する際に腐食性のガスを発し、金属部分が冒されてしまうことがあります。
#自動車用に、ケチって安いもんを使うと、ろくなことにならないっちゅーことですな。0xF9C5
「Twin Color LED Angel Eye」を、ハウジング内に固定するための部品です。
ポリカーボネートのミラー板(0.5mm厚)を、サークルカッターでリング状に切り出し、これに固定することにします。
ポリカーボネートは、熱可塑性のプラスチック樹脂ですが、常用耐熱温度は120~130℃程度であり(融点は250℃)、HIDバーナーに近接するランプユニットの中でも、十分な耐久性を持つと判断しました。
写真では、少し曇っているように見えますが、作業用に保護フィルムが貼ってあるためであり、これを剥がせば、完璧なミラー(リフレクター)となります。
「Twin Color LED Angel Eye」をミラーリングに固定するためには、両面接着テープ(住友3M製)を使います。
両面接着シートの基材は、黒やグレー、白色のものが多いですが、このシートは透明で、かつ耐熱温度は150℃もあります。
(以下、編集中)
面白いパーツをゲットしました。
その名も、「Twin Color LED Angel Eye」。
いきなり分解クンですが、0xF9C7
SMD(Surface Mount Device; 表面実装部品)のチップLEDが、等間隔に、リング状に配置されています。
その数、8°ピッチで45個。
そのLEDのリングの上に、スリットを刻んだ透明なプラスチックカバーが被せられています。
そう、皆さんお馴染みの「エンジェルアイ」ですね。
少し前までは、CCFL(Cold Cathode Fluorescent Lamp; 冷陰極管)のエンジェルアイが中心でしたが、現在は、LEDのエンジェルアイになっています。
〔脱 輪〕
いまや「キドニーグリル」や「ホフマイスターキンク(Cピラーのキックバック)」と並んで、BMWのデザイン上のアイデンティティーとなっている「エンジェルアイ」ですが、国内では「イカリング」とかいう、何とも情けない名称で呼ばれています。
この「イカリング」とかいう“ダサい”名称、どこぞの「ファッション系チューニングショップ」の“代表”とやらが、
「(この名称を)日本で初めて使ったのは、うちだっ!!」
とか自慢げに喋っているようですが、BMWさんにしてみれば、いい迷惑だと思います、情けない名称を付けられて。0xF9D1#“ダサい”という日本語自体、ダサい(死語)ですが、これ以上うまい言葉が見つからないので、使わせてくダサい。0xF9AB
海外では、「エンジェルアイ」や「コロナリング」と呼ばれていますので、工房でも、「エンジェルアイ」と呼ぶことにします。
なお、初期の頃のLEDエンジェルアイは、実装されているチップLEDのピッチが荒く(1周で24個ぐらい)、遠目に見ると光が“ツブツブ”しているので、「イクラリング」と呼ばれていたようです。
#ここにも「イカリング」の悪影響が・・・。0xF9AC
LEDを点灯させると、こんな感じになります。
さすがに、これまでのエンジェルアイよりもLEDが“てんこ盛り”だけあって、直視できないほどの眩しさです。0xF9CF
さらに、回路を切り替えると・・・、
アンバーイエロー(オレンジ色)にも点灯します。
ということはですね・・・、
普段はスモールライト(またはデイライト)として点灯させておき、左折または右折時には、ウィンカーとして機能させることができる訳です。(もちろん、ハザードとしても)
これはかなり目立ちそうです。0xF9CB
まもなく、juinさんのNew M5(F10)が納車されるということで、
「LED F1センターストッピングランプ」を製作しました。
ベースは、ヤックさんの「センターリアライト」(EP-38)です。
#中国製の粗悪なコピー製品が出回っています。購入する際は、パッケージを確認するなど、十分な確認を行ってください。
juinさんの前車のM5(E60)に取り付けていた頃のものです。
今回も、例によってリフレクターを改造し、φ3mmのLEDをφ5mmのLEDに交換しました。
こちらが、交換した「超々高輝度赤色LED」です。前回は14,400mcdでしたが、今回は18,000mcdのものを使いました。
光量、特盛り1.25倍。0xF9F10xF9F8
点灯させると、こんな感じ。
レーザーポインターにも使えそうな超々高輝度赤色LEDなので、視認性ばっちりです。
直視すると、目がチカチカします。0xF9CF
前回のM3 Coupe用のエンジェルアイでは、Lumiledsの「LXK2-PWC4-0180」を使いました。
この光素子は、最大電流1500mA(/3.85V)時において、「250lumen」の性能を持っていました。
(現在は、その後継のLXK2-PWC4-0200(275lumen)の光素子が出ています)
一方、日本が世界に誇る「日亜化学」さんからも、高効率の光素子が出ています。「NS9W153M」です。
この光素子は、350mA(/10.5V)において、「350lumen」の性能を持っています。
LXK2-PWC4-0180は、5.775Wで250lumenでしたが、NS9W153Mは、3.675Wで350lumenですから、より変換効率が高いことが分かります。
(ちなみに、この光素子は、車載用ではなく、一般照明用です)
とりあえず、ヒートシンク上で長時間点灯させて、熱容量試験、完了です。
ということで、juinさん、たいへんお待たせしておりますが、もうしばらくお待ちください。
どこぞの誇大広告製品とはまったく異なる、“最強”のバーションをお作りいたしますので。0xF9F8