本物のクロス屋さんから教えていただいた技を、ご紹介します。
シアターパネルの右端は、元々こんな感じで、3連のマルチメディアコンセントが付いていました。
フレームの一部を刳り抜いて、うまく逃げるようにしてあるのですが、ちょうど半分ほど外に露出するため、この部分を埋め戻さなければなりません。
何はともあれ、まずはケーブル類を通線します。
シアターパネルの右端からAVアンプまでは、約1.8mほどですが、サッシの下の狭いスペースを通すため、このような通線機(通線ワイヤー)を使います。
(確か、秋葉原で4,500円ぐらいだったかと)
単なるワイヤーなのですが、暗いところでも目立つように蛍光色をしており、またある程度の障害物があっても、テンションを掛けてワイヤーを渡すことができます。
#これさえあれば、たとえ職を失っても、通建会社さんで雇ってくれるか?(謎)
今回は、HDMIケーブル、ラインケーブル(サブウーファー用)、スピーカーケーブル(左、右、センター)の、計5本もあります。頭のデカいケーブル(=コネクタの大きいケーブル)から順に、数回に分けて通線します。
(この場合は、HDMIケーブル→ラインケーブル→スピーカーケーブルの順に通線します。順番を間違えると、通線できなくなる場合があります)
ひと通りの通線が終わった状態です。
#壁の裏は、石膏ボード用の支柱やらなんやらあり、悪戦苦闘の末、やっと貫通。0xF9C8
厚さ3mmのベニヤ板を穴に合わせて適当な大きさに切り、壁の裏側から木工ボンドで接着します。支え木にするのです。
壁と同じ厚さの石膏ボード(9mm厚)を適当な大きさに切り、支え木に木工ボンドで接着します。
穴の周囲10mm程度の壁紙を剥がします。
(石膏ボードを接着する前に剥がしておいた方がよいかと)
クロス作業用の専用刃をセットしたカッターで、定規に乗せるぐらいの軽い力で切り込みを入れ、端から慎重に剥がしていきます。
壁補修用のパテを盛ります。
パテは、“肉やせ”が起きにくい、ガラスバルーンが入ったエマルジョンタイプを使います。また、一度に盛ろうとはせず、何回かに分けて重ねて盛っていきます。
サンドペーパーで削ります。
元々の壁と、後から追加した石膏ボードとの段差が無くなるよう、慎重に削っていきます。ここでの精度が、最終的な仕上がりに影響するので、きっちりと面(ツラ)を合わせておきます。
クロスを、埋め戻す部分より少し大きめに切り出し、上から仮貼りします。
元々の壁の模様と、寸分の狂い無くぴったり重なるよう、クロスの位置を微妙に調整します。位置が決まったところで、クロス作業用のローラーを使って上から押さえ、貼り付けます。
いよいよ本日のメインイベント、クロスの「重ね切り」です。
クロスが重なっている部分に、上から定規を当て、カッターで刃を入れます。ちょうど、2枚分のクロスが切れるぐらいの微妙な力加減が必要です。
(初めての場合は、どこか見えない場所で、練習してからの方が良いでしょう)
カッターの刃が入ったところで、クロスの端をいったん浮かし、元々の壁のクロスを剥がします。これでクロスを戻せば、大きさがぴったり合った状態でクロスを貼り付けることができます。
完成したところです。
そうとう目を凝らして見ない限り、クロスの継ぎ目はまったく分かりません。我ながら、恐ろしいほど上手くできました。初めてにしては、上出来っ!!0xF9CF
#これで、クロス屋さん業にも進出可能か?