前回の続きです。
「3軸加速度センサモジュール」を用いた衝撃検出と、逆関数を用いたバッテリー電圧の推定ができたところで、いよいよ「ドップラーセンサモジュール」を用いた人体検知の本題に入ります。
以前に、超小型ドップラーセンサモジュール、「NJR4265 J1」(JRC(新日本無線)製)の動作確認をしましたが、この「NJR4265 J1」の通信方式は、以下のようになっています。
項 目 | 仕 様 |
ボーレート | 9,600bps |
データビット長 | 8bit |
パリティビット | 奇数 |
ストップビット | 1bit |
ハンドシェイク | なし |
なんと、ややこしいことに、「奇数パリティ」が採用されています。
ここで、“ややこしい”と書いたのは、PIC(18Fシリーズ)のUSARTは、パリティビットも含めた9ビット通信に、ハード的には対応していますが、パリティビットの生成まではしてくれないため、自分で(ソフト的に)解決しなければならないためです。
注) 本回路で使用する「PIC18F26K22」には、2つの「EUSART」(Enhanced Universal Synchronous and Asynchronous Receiver-Transmitter)が搭載されていますが、ここでは「USART」と記します。
具体的には、送信の際には、8ビットデータからパリティビットを生成し、9ビット目に付加します。受信の際には、8ビットデータからパリティビットを生成し、9ビット目と比較し、エラー処理(誤り検出)を行います。
その前に、PICにおけるシリアル通信の復習をします。
上記に、PIC(18Fシリーズ)における、パリティビットの有効化と、書き込み/読み出しに関連する制御ビットをまとめます。
パリティビットの生成(Parity Bit Generator)は、奇数パリティの場合には、バリティビットも含め、1が奇数になるよう調整し、偶数パリティの場合には、バリティビットも含め、1が偶数になるよう調整します。
この、「バリティビットも含め」の部分が、ミソとなります。
以前の続きです。
ドップラーセンサモジュールの動作確認ができたところで、つづいて電源制御回路の設計に入ります。
ブレッドボード上に、ドライブレコーダーの電源制御回路を組み上げたところです。
今回の心臓部となる、Microchip Technology Inc.の「PIC18F26K22」です。
前回の続きです。
ドライブレコーダーの改造ができたところで、まず、フロントから取り付けます。
Porsche 911には、フロントウィンドウを上下に走る、センターラインがあったため、Yupiteruの「Z800DR」は、これを目印とし、比較的簡単に取り付けることができました。
Audi R8には、このセンターラインがないため(普通はないと思いますが)、少し工夫してセンターを出すことにします。
フロントウィンドウのルームミラー周辺を実測し、少し厚手のボール紙(生菓子の入っていた箱など)で、台紙を作ります。
取付ステーの横幅(45mm)や、ルームミラー基部の横幅(56mm)を考慮し、台紙を正確に切り出します。
前回の続きです。
ドライブレコーダーの改造ができたところで、つづいて電源制御回路の設計に入ります。
(画像は、DataSystemさんから拝借)
DataSystemのドライブレコーダー「DVR3000」には、そのオプションパーツとして、「センサースイッチコントローラー」(SWC295Ⅱ)なるものが出ています。(定価:13,824円)
この製品は、車内に設置した「ドップラーセンサ」により、駐車中に物体(不審者などの人体)の接近を検出した場合、一定時間、ドライブレコーダーに電源を供給し、ドライブレコーダーを「防犯カメラ」として機能させる、というものです。
価格もそれほど高くないですし、そのまま購入しても良かったのですが、せっかく「セキュリティLED制御ユニット」を作製したので、ドップラーセンサを用いた電源制御回路も、自作してみることにしました。
SWC295Ⅱは、ドップラーセンサを最大4つ接続することができますが、狭小の2シーターですから、それほど多くのセンサは必要ないですし、いつものとおり、PICを使って、もう少しコンパクトなユニットに仕立てることを目指します。
こちらが、いつもお世話になっている秋月電子通商の、「NJR4265使用 24GHz帯ドップラーセンサキット」(価格:3,800円)です。