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LED Angel Eye 2 Archive
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 またも、かなり間が開いてしまいましたが、前回の続きです。

white_led2010.jpg

 BMW純正、H8タイプ(OSRAM製)のバルブです。

 まずはじめに、バルブ本体のガラス部分を、台座から分離します。

white_led2011.jpg

 バルブ本体は、いくつかの金属で構成されています。ガラス部分を支えている金属は、台座部分の金属に、スポット溶接されています。

 フライス盤に固定して、スポット溶接されている部分を、エンドミルで切削します。

white_led2012.jpg

 ガラス部分を分離し、台座のみとなりました。

 台座内部に、2つの端子が見えます。装着にあたっては、車体側のハーネスには一切手を加えず、カプラーオンとするため、この端子を上手く利用することにします。

white_led2013.jpg

 こんな感じで、φ15mmのアルミ棒が、ぴったり収まります。

white_led2014.jpg

 台座の背面に穴を明けます。

 左右の2つは、車体側から電源を取り出すコード(+/-)のためで、上下の2個は、定電流源からの戻りのコード(+/-)のためです。

 つづいて、使用する光素子を紹介します。

 前回のE60用では、LumiledsさんのハイパワーLED、「Luxeon Star」(3W版:「LXHL-LW3C」、5W版:「LXHL-LW6C」)を使用しました。

 その後の技術革新により、より高効率で高輝度、高寿命な光素子が、Lumiledsさんから発売になりました。
(Lumiledsさんは、2005年に、Philipsさんの子会社となりました)

 その名も、「Luxeon K2 with TFFC Cool White」。

 エベレスト(8,844m)に次ぐ世界最高峰「K2」(8,611m)の名を拝する光素子の実力は、ただ者ではありません。
(データシート等は、こちら

White Angel Eye for M3 Coupe

 こちらが、その「Luxeon K2 with TFFC Cool White」(980円/個)。

White Angel Eye for M3 Coupe

 わずか7.35mm×7.35mmの大きさの中に(端子部を除く)、とんでもないポテンシャルを秘めています。

 Luxeon Starの「最高・最強」タイプ(笑)、「LXHL-LW6C」(5W版)では、最大電流700mA(/6.84V)時に「120lumen」でしたが、この「Luxeon K2 with TFFC Cool White」(LXK2-PWC4-0160)では、最大電流1500mA(/3.85V)時に「220lumen」もの光束を得ることができます。

 電力が1.2倍で、光束が1.8倍ですから、総合で1.5倍も改善されたことになります。

 「わずか1.5倍かよ」と思うのは、技術屋の苦労が分からないトーシローです。2倍以上の電流を流している訳ですから、光素子の変換効率をかなり高くしないと、自らの発する熱で熔けてなくなってしまいます。

 光素子自体の化学組成の吟味や改善、チップの製造プロセスの改良を繰り返して、この製品はできあがっているのです。

 つぎに、ハイパワーLEDをドライブするための定電流ユニットです。

 入力電圧は、DC12V(12~20V)で、外部ボリュームを付けることにより、出力電流を、700~1,400mAの間で可変にすることができます。

 このユニット自体で、ある一定以上の負荷があるため、市販製品によくありがちな「球切れ警告」が出ることはありません。また、イグニッションON直後に点滅を繰り返す、いわゆる「フラッシング現象」が起こることもありません。

〔余 談〕
 最近のクルマは、重要な灯火類については、あるタイミングで球切れをチェックし、必要に応じて警告してくれるようになっています。

 具体的には、イグニッションON時に、微弱な電流を断続的に流し、ある一定以上の電流が流れなければ「球切れ」と判断し、警告を発します。

 市販の製品では、「ワーニングキャンセラー」と称される外部回路を介することより、これらの現象を回避していますが、そもそも低消費電力が売りであるはずのLEDに、わざわざ疑似抵抗をかまして負荷を増やすというのは、本末転倒もいいところです。

#いかにも、カッコだけのチューニング。まさに、某「ファッション系」にはピッタリかと。0xF9D1

 また、ここで“~と称される”と書いたのは、それが「ワーニングキャンセラー」などという大層な名前に値するような回路ではまったくないからです。

 お持ちの方は(買わされちゃった方は)、ぜひ一度分解して、中身を確認してみてください。いかにボッタクられていたかが、よ~く分かると思います。

 スイッチング定電流ユニットには、2,000mAまで出力できるユニットがあり、このユニットを使えば、「LXK2-PWC4-0160」を、その最大定格電流である1,500mAでドライブすることができます。

 ただし、光束と寿命とはトレードオフの関係にあり、いたずらに電流値を上げると、きちんとした放熱対策を採らないと耐久性が大きく落ちることから、1,400mA以下でドライブすることにします。
(1,400mAでも1,500mAでも、明るさにはそれほど大差ないと思いますが)

 某P社サマの「LED RING BULB」が、リニューアルしたそうです。
(2008年9月16日)
   ttp://www.piaa.co.jp/whatsnew/whatsnew_view?Info_ID=372
   (頭にhを付けてコピペしてください)

 今回も、「ランプメーカーが誇る技術力の結晶」を投入して、「最高・最強」だそうです。

 毎回、新製品が出るたびに、「いままでの『最高・最強』は何だったの?」というツッコミを入れたくなりますが、その「最高・最強」とやらの実力のほどは、こちら

#そろそろ、「最高・最強」だけは、取り下げられた方がよろしいかと。0xF9D1

 それは、さておき、

 恒例となりました、「超高輝度白色LEDエンジェルアイランプ」の製作を始めてみたいと思います。

〔余 談〕
 キドニーグリルと並んで、いまやBMWのアイデンティティーともなっている「エンジェルアイ」ですが、ちまたでは「イカリング」などという、何とも情けない名称で呼ばれています。

 この呼び方は、某「ファッション系チューニングショップ」が言い始めたらしいですが(某店店員が誇らしげに談)、こんなダサい俗称は一切使わず、工房では、本国と同様、「エンジェルアイ」(Angel Eye)と、スマートに呼ぶことにします。0xF9D1

 まずは、M3 Coupeのポジションランプ(スモールランプ)へのアクセスです。

White Angel Eye for M3 Coupe

 ヘッドランプユニット上部の、○内のツメ(2ヶ所)を、マイナスドライバー等で押し込むと、ポコッとカバーが外れます。

White Angel Eye for M3 Coupe

 ヘッドランプユニットの内部です。ロービーム側への導光管が見えます。

 熱による導光管(プラスチック製)の劣化保護のためか、放熱用として銅板が使われてます。
(なにか、こう、自作PCのようなノリ)0xF9C7

White Angel Eye for M3 Coupe

 点灯させると、光の導かれ方がよく分かります。

White Angel Eye for M3 Coupe

 ここまで見ただけで、いくつかの「ある重要な事項」が分かるのですが、分かるヒトには分かると思いますし、分からないヒトにはまったく分からないと思いますので、あえて書きません。

#このページは、某P社サマもご高覧いただけているようなので。0xF9D1

White Angel Eye for M3 Coupe

 M3 Coupe(E92)は、E60E90/E91とは異なり、H8タイプのバルブが使用されています。

White Angel Eye for M3 Coupe

 H8のバルブ形状に合わせて、今回は、φ15mmのアルミ棒(中実)を削り出すことにします。

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