'05/08/21初版,'06/09/03更新 |
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[はじめに]
前車ARISTOでは、HIDヘッドランプの蒼白の光とポジションランプの黄色っぽい光との色調の違いがあまりにも大きかったため、「高輝度白色LEDポジションランプ」を製作しました。現在では、夜間のドレスアップパーツとして、かなりの種類のLEDポジションが製品化されていますが、まだ白色LEDという光素子自体が発売されて間もない当時(2001年)としては、かなり画期的な試みではなかったかと思います。0xF9C5
今回のBMWですが、当然ながら、購入を検討する段階から、「エンジェルアイ」(*)を蒼白化する構想を持っておりました。
*: いまや「キドニーグリル」と並んでBMWのアイデンティティーとなっている「エンジェルアイ」ですが、国内では「イカリング」とかいう、何とも情けない名称で呼ばれているようです。ここでは、世界的に共通な「エンジェルアイ」という名称で呼ぶこととします。
エンジェルアイを白色化するアフターパーツとしては、すでに某社から、「WHITE RING」なる製品が発売されています。また、ネット上では、手作り作品(?)を販売しているサイトもあるようです。
(この作品、人様から対価をいただくには、ちょっと「いかがなものか」と思うような完成度ですが)0xF9CA
ただし、これらの製品(および作品)には、大きな問題点があります。それは、夜間にエンジェルアイを白く美しく浮かび上がらせるためには、「絶対的な光量が不足している」という点です。
これは、実際の装着画像を見ていただければ一目瞭然です。これまでの製品(および作品)の装着画像では、確かにエンジェルアイは白く光っていますが、その輪郭は「ぼわ~ん」とぼやけており、コントラストがはっきりしていません。これに対し、その背景は、夜間にも関わらず、やたらと明るく写っています。
(明らかにシャッター速度を遅くして、実際以上に明るく見せ掛けようとしていることがバレバレです)0xF9CA
ということで、今回の作品の製作にあたっては、つぎの事項を目標とすることにしました。
- これまでの製品(および作品)を大きく凌駕する、絶対的な光量を実現すること。
- アフターパーツとして販売されている製品に迫る、高い成形精度を実現すること。
- 上記をクリアしつつ、自動車部品として装着する上での、十分な耐久性(耐熱性、耐候性)を確保すること。
過去にも引用しましたが、西澤潤一教授(元東北大学総長、東北大学名誉教授)の言葉に、
『独創は独走なり』
というものがあります。
前回に引き続き、今回も新たな手法とアイデアを用いて、これまでにない独創的な作品を完成させたいと思います。0xF9C6
[超高輝度白色LEDについて]
まずはじめに、今回の作品において最も重要な部品となる「光素子」を選定します。
これまで製作した作品では、広く一般的に流通している砲弾型のLEDを使用してきました(一部作品では、フラットタイプのLEDを使用)。また、すでに発売されている製品(および作品)でも、この砲弾型LEDやチップ型LEDなどが使用されています。
ランプ全体の光量を稼ぐためには、これらの光素子を多数点灯させれば良い訳で、これまでの作品でもそのようなアプローチを採用してきました。
しかしながら、すでに発売されている製品(および作品)の点灯画像を見る限り、いくら砲弾型LEDを多数点灯させても、エンジェルアイをくっきり・はっきりと浮かび上がらせるためには、絶対的な光量が不足していることが明白です。また、純正のバルブソケットという狭い空間にLEDを多数実装するには、自ずと限界があります。
そこで、光素子そのものを見直すことにしました。
(既存のアプローチに囚われていたのでは、いつまで経っても進歩がありません)
折りしも、(編集中)。
秋葉原の電子部品ショップでもちらほら販売されていますが、いくつか発見したお店では、輝度のランク指定ができませんでした。また、LumiledsのハイパワーLEDは、同じロットでも微妙に色調の違いがあるようですが、店頭のバラ売りではさらに色調の違いが大きくなる可能性があります。
そこで、これまでにも何度かお世話になっている「audio-Q」さんから購入することにしました。
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[バルブソケットの加工]
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[バルブ本体の加工]
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[バルブ本体の組立]
部品が揃ったところで、いよいよバルブ本体を組み立てることにします。
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[マイクロファンの取付]
ここまででバルブ本体の基本構成はほぼ完成しているのですが、さらに一工夫して、放熱効果を高めることにします。CPU用の「マイクロファン」を適用し、バルブ側面のヒートシンクを強制空冷することにします。
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バルブ側面のヒートシンクに加え、下面のマイクロファンで強制的に空冷することにより、ハイパワーLEDの発熱を効果的に冷却し、耐久性を大幅に高めることができた、と思われます。
(定量的評価をまだ行っていないため、効果のほどは分かりません)
ただし、このマイクロファンですが、MTBF(平均故障間隔)が分からないため、密閉されたヘッドランプユニット内の環境でどの程度の時間耐えうるか、一抹の不安は残ります。ハイパワーLEDの放熱をマイクロファンに頼り過ぎているとすると、このマイクロファンがコケた途端に温度が上昇して、バルブ本体もコケてしまうことになります。
まぁ日本製ですし、CPU用の冷却パーツですから、それほどいい加減な部品ではないだろうということで、大丈夫だと思います。
(おそらくマイクロファンが故障する前に、ハイパワーLEDの寿命が来ると思われます)
[完成作品]
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[ユニットへの取付]
いよいよ最終段階です。ホワイトエンジェルアイをヘッドランプユニットに取り付けます。
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[装着比較]
それではさっそく、純正との比較をしてみることにします。
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なお、純正との違いを明確化するために、画像の絞りはF2.8×8.0とし、左右同一条件で撮影しました。一部でよくあるように、シャッター速度を遅くして、実際以上に明るく見せ掛けようとするような姑息なことはしておりません。
(背景の明るさ具合を見ていただければ、一目瞭然かと思いますが)
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[インプレッション]
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いかがでしょうか。思惑どおり、これまでに市販されている製品(および作品)に比べて、絶対的な光量を確保することができました。さらには、これまでの製品(および作品)では、「球切れアラーム」出てしまうですが、工房の作品は、ライトコントロールコンピュータが球切れと判断するしきい値以上の電流が流れるため、やぼなアラームなど出ることもありません。0xF9C5
[おまけ] ~「第1回眼球移植ミニオフ」~
このほど開催されました(?)、「第1回眼球移植ミニオフ」の模様です。(2005年11月5日)
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ちなみに、この超高層マンションの駐車場は地下3階まであり、駐車容量は800台以上もあるようです。(1世帯で複数台所有している場合もあるため)
一度その中を見せていただきましたが、「BMW」「Mercedes-Benz」をはじめ、「Ferrari」「Porsche」などが“普通に”停まっています。
さらに、「Maserati」「Bugatti」「Bentley」「Rolls-Royce」など、普段は滅多にお目に掛かれないクルマ達が“収蔵”されてました。圧巻は、なんと「Maybach」(しかもロング!)までが奥深くに鎮座していたこと。0xF9CF
あまりのハイレベルぶりに、停まっていたCELSIORを見て、「なんだ国産車?ふ~ん」って感じになってしまいそうです。
さながら、都内地下深くにある「世界の名車博物館」のようでした。恐るべし。0xF9C7
(その後の模様は、こちらをご覧ください)
[おまけ2] ~PIAA「リング・マーカー」との比較~
作品の発表から4ヶ月が経った2005年12月末、早くもPIAAさんから同種のアフターパーツが発売開始となりました。その名も「リング・マーカー」。なにしろ、一流メーカーの“製品”ですから、どの程度の光量が確保されているのか、さっそく比較してみることにしました。
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(多忙のため、記事が書けていません。詳しくは、こちらをご覧ください)
[おまけ3] ~「2006年モデル」の製作~
第一作の発表からほぼ半年、耐熱性・耐候性にも特に問題がないことが実証されたことから、さらなる改良を図ってみることにしました。
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(多忙のため、記事が書けていません。詳しくは、こちらをご覧ください)
[おまけ4] ~「第2回眼球移植ミニオフ」~
「第2回眼球移植ミニオフ」を開催しました。(2006年4月1日)
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ちなみに、このM5は、Individual(特別注文によるカスタムシステム)で、「ブラックII」というソリッド・カラーにしてあります。(ノーマルのM5は、「ブラック・サファイア」というメタリック・カラー)
インテリア・トリムも、「ピアノ・フィニッシュ・ブラック」という、スタンウェイやベヒシュタインのような、漆のような深~い黒になっています。
渋い、渋すぎるっ!0xF9CF
(詳しくは、こちらをご覧ください)
[補記1]
本作品の受託製作は、基本的に行っておりません。その理由は、機会があれば述べたいと思います。
また、あまりに詳細な情報を公開しすぎると、前回の作品がそうであったように、某オークション上で小遣い稼ぎをしようなどという浅ましいヤカラ達がウジャウジャ湧いてくるため、外形寸法等の公開は一部制限させていただいております。
[補記2]
某“てきとー作品”販売サイト(現在は受注中止だとか)で、工房の作品に「酷似」した物品が紹介されているのを、とある方から教えていただきました。
ttp://www.shimarisudo.com/
PC用のマイクロファンを強制空冷として使うアイデアも、アルミパイプや「コの字」型のアルミアングルを集合材として使うアイデアも、まんまパクッておきながら、「把握している限りでは、○○○様が最初だと思います」、だそうです。
(アホらしいので、いちいち関わりませんが)0xF9D1