(2/4) '02/07/24初版,'03/09/13更新 |
[発光ユニットの改造]
発光ユニットをそのままドアミラーに埋め込んだのでは、あまりにも脳がないので、少し工夫を加えてみることにします。0xF9D1
〔光量の拡大〕
S-classの発光ユニットには、LEDが7個実装されています。夜間は、後方から迫ってくるオートバイにもはっきり分かるほど、高い視認性を持っているのですが、やはり、日中の太陽の下では、視認性が低くなってしまうことは否めません。
(絶対的な光量という意味では、ウェッジ球に敵うものはありません。)
そこで、発光ユニットの光量をさらに拡大するため、光源の数を大幅に増やすことにしました。さらに、光源には、非常に高い輝度を持つ、新しい“光素子”を使うことにしました。
[写真12] | |
| - 発光ユニットに使われているLEDです。(写真12)
- 通常の“砲弾型”のLEDではなく、特殊な“凸型”のLEDが使われています。
- これは、奥行きの深い砲弾型LEDでは、ペアとなる2つのLEDを後ろ合わせに取り付けられないため、表面実装可能な凸型LEDを使ってるものと思われます。
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[写真13] | |
| - (写真13左)は、広く一般に使われている砲弾型のLED(φ5mm)です。
- (写真13右)は、今回使用する新しい光素子で、「オプトデバイス研究所」さんから製品化されている、「反射型LED」です。
- 大きさは、6.8mm(W)×5.8mm(H)×2.8mm(D)と、非常に小さな素子です。
- 砲弾型LEDでは、発光素子から放射された一部の光を、素子前方にあるレンズによって集束し、外部に放出しています。(レンズで集束できない光は、無駄になってしまっています。)
- 反射型LEDでは、発光素子から放射されたほとんどの光を、いったん素子後方にある反射面で受けた後、光制御した上で外部に放出しています。
- これにより、従来の砲弾型LEDに比べ、約3倍の高輝度化を実現しています。0xF9C6
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反射型LEDに近いLEDとして、「OMRON」さんから、「DR-LED」(Double Reflection LED)というものが製品化されています。砲弾型LEDにおける透過光と反射型LEDにおける全反射光をうまく組み合わせたもので、従来の約2倍以上の高輝度化を実現しています。しかし、レンズ径がφ8.5mmもあり、発光ユニットに集積して組み込むことができないため、今回は採用を見送りました。
[写真14] | |
| - LEDユニットを試作してみました。(写真14)
- 反射型LEDは、OP3-5905S1です。
- OP3-5905S1は、データシート上は黄色に分類されていますが、実際には少しオレンジ掛かった黄色をしており、ウィンカーとしてはちょうどよい色調です。
- 1つのユニットは、4個の反射型LEDで構成されます。
- 直視すると、目が痛くなってしまうくらい明るい光を放ちます。0xF9CF
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形式 | 発光波長 | 軸光度 | 半値角 | 順電圧 | 順電流 | OP3-5905S1 | 590nm | 19,000mcd | 7° | 2.2V | 20mA |
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[図面2] | |
| - LEDユニットの回路図です。(図面2)
- CRD(定電流ダイオード)は、「石塚電子」さんのE-103を使用しました。
- LEDをCRDでドライブする場合は、ピンチオフ電流15mAのE-153がよく用いられます。これは、LEDの標準順電流20mAと同じ、ピンチオフ電流20mAの素子が製品化されていないためです。
- しかし、E-153では、LEDの標準順電流以下でドライブすることになり、標準光度より明るさが落ちてしまうと思われます。
- 最終的にプリント基板を起こすのであれば、手間とコストを惜しまず、LEDをできるだけ明るく点灯させたいものです。
- そこで、ピンチオフ電流10mAのE-103を2個並列に接続することにより、LEDに流れる順電流を20mAとしました。
- 実際には、順電流が15mAでも20mAでも、明るさはそれほど変わらないようですが、まぁ気持ちの問題ということで。0xF9C7
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このLEDユニットを、もともと付いていた7個のLEDに換えて装着します。したがって、計算上は、素子数4倍×光量3倍で、もとの発光ユニットの12倍の光量になります。ただでさえ明るかったS-classの発光ユニットですが、これで国内最高レベル(=世界最高レベル?)の光量を持つことになります。0xF9CF
〔ポジションランプの埋め込み〕
〔ボーディングランプの埋め込み〕
(以下、まだ考え中です。)
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