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2008年10月 Archive

 だいぶ間が空いてしまいましたが、前回の続きです。

Light Control Element

 3 Series用(E90系)の「ライトコントロールエレメント」です。
(個々のスイッチの細かな配置は、グレードや仕様により異なります)

      部品番号: 61 31 6 932 796
      部品名: CONTROL ELEMENT LIGHT
            (FOG LIGHTS=YES、XENON LIGHT=YES、RAIN SENSOR=YES)

Light Control Element

 とりあえず、分解。

 ルーマニア製でした。

Light Control Element

 表面は、イルミネーション用のチップLEDと、電圧調整用のチップ抵抗が実装されています。
(チップLEDを剥がして、ホワイト化することもできますが、やり出すときりがないので、止めておきます)0xF9C7

 この基板自体に、インテリジェントな機能はありません。単に、入力と出力(状態表示)用の一部品です。
(なので、「コントロールユニット」ではなく、「コントロールエレメント」)

Light Control Element

 裏面は、ロータリースイッチが仕込まれています。

 とりあえず、テスターを当てて、12Pコネクタの信号の意味を解析してみます。

2008/10/19

 なんとなく、すっきりしない天気0xF8A0ですが、

Shinagawa Canal Side

 前回は、こんな感じでした。

 前回の続きです。

Pale HID

 画像右側が純正バーナー、左側が蒼白化したバーナーです。

Pale HID

 両側を蒼白化したバーナーに取り替えると、こんな感じです。

 ちなみに、上下の画像は、別の日に撮影しています。
(SONYさんのビルの、照明の点いている部屋の位置が、微妙に違うでしょ?)

 別の日に、同じロケーションで、同じアングルで、同じ被写体を撮影するのは、なかなかに難しかったりします。

 さて、いよいよ取付です。

Pale HID

 画像左側は、前回のブルーペイント&焼き入れ加工が終わったD1バーナーです。
(右側は、純正のPhilips製)

 以前に、E90Lifeさん主催のオフミで、3 Series(E90系)にエンジェルアイを取り付けた際には、ジャッキアップしてフロントホイールを取り外すという大工事になりましたが、M3 Coupe(E92)の場合には、フロントホイールを取り外さなくてもヘッドランプユニットにアクセスすることができます。

Pale HID

 ホイールアーチの裏側、青色の位置にあるM8mmのボルトと、水色の位置にあるM10mmのボルトを外します。
(画像では、取扱説明書のとおり、内側にステアリングを切っていますが、作業上は、外側にステアリングを切った方が、楽にアクセスできます)

Pale HID

 左側は、エアインテークが邪魔をして手が入らないため、エアクリボックスを外します。

Pale HID

 純正のD1バーナーと、蒼白化したD1バーナーとを、取り替えます。

Pale HID

 画像左側が、純正のPhilips製(4,300K)、右側が加工したD1バーナー(8,000K)です。

Pale HID

 拡大したところです。
M3Postへの投稿用に、英語表記しています)

 さすがはHella製次世代プロジェクター「Eagle Eye」、カットラインが驚くほど鋭く出ています。また、左右の光軸も、ピッタリ一致しています。

Pale HID

 加工したD1バーナーに比べると、純正D1バーナーは、まるでハロゲンランプのように、黄色っぽく見えてしまいます。

 一方、加工したD1バーナーですが、画像では紫掛かって写っていますが、目視では、もう少し青みがかった白に見えます。また、バラストが定常状態に入った後でも、その青味が失われることもありません。
(石畳の色合いの違いにもご注目)

 いまを去ること5年半前、K-Lさんの研究成果を元に、「HIDバーナーの蒼白化」を発表しました。

 その後、不思議なことに、複数のメーカーが、D2バーナーのセラミックチューブを、色温度に応じて、紫、青、白、黄などに塗り分けるようになってきました。

#偶然の一致にしては、タイミングが合い過ぎかと。0xF9D1

 それはさておき、前回の「D1イグナイターソケット」に組み合わせるD2バーナーを、蒼白化することにします。

Pale HID

 まずは、耐熱塗料です。

 いつも使用している、オキツモさんの「オキツモワンタッチスプレー」(半ツヤブルー「D75-30P」、購入価格:1,870円)です。

 ホームセンターなどに置かれているものは、耐熱200℃のもの(ツヤ有)が多いのですが、バーナーが発する熱に余裕を持って耐えられるよう、耐熱500℃のもの(半ツヤ)を使います。

Pale HID

 バーナーをマスキングし、塗装します。

 取り扱いは、特に慎重に行います。パキッといったら、一巻の終わりです。

Pale HID

 十分に乾燥させた後、「焼き」を入れます。

 具体的には、テスト用のバラストで、塗装したバーナーを一定時間点灯させます(30分ほど)。
(バラストは、やはり5年半前に発表した、「ハイワッテージバラスト」)

 この処理は、必ずやります。やらないと、ヘッドランプユニットの中でバーナーを点灯させた際に、耐熱塗料の中に含まれていた揮発成分が蒸発し、ユニット内のレンズ等を曇らせてしまう原因となります。
(実際に、焼き入れ中は、バーナーからみるみる煙が上がっていきます)

Pale HID

 D1イグナイターソケットに、D2バーナーを組み込んで完成です。

 今回は、D2Sで、8,000Kのバーナーを使用しました。

 さて、結果はいかに。