'04/05/29初版,'04/05/30更新 |
[はじめに]
前回の「ブローオフバルブ」に引き続き、エンジン系のパーツをDIYしてみました。
スパークプラグは、「スーパーガスターボ」を取り付けた際に、TRDさんの「イリジウムプラグ」に交換していました。これは、スーパーガスターボの燃料希ガス化により燃焼効率が飛躍的に向上するため、熱価の高いスパークプラグが必要となっためです。
前回の交換から、すでに20,000km近く走行しているため、改めてスパークプラグを交換することにしました。あわせて、プラグコードも交換することにしました。
[プラグおよびプラグコードについて]
スパークプラグは、前回と同じく、TRDさんの「イリジウムプラグ」を、プラグコードは、BLITZさんの「スパークパフォーマー」としました。
[写真1] | |
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[写真2] | |
| - (写真2下)が、純正のプラグコード、(写真2上)が、スパークパフォーマーのプラグコードです。
- 明らかに電気的特性が違いそうです。
- カタログの謳い文句には、「ケプラー強化ファイバーグラス製の3本の芯線とステンレス鋼の磁気防止芯線が、驚異のパフォーマンスを実現!」とあります。
- 素人ダマシのようなコピーですが、とにかく凄そうです。0xF9C7
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プラグコードまで交換するのであれば、スパークプラグとプラグコードとの抵抗を、可能な限り小さくしたいものです。今回は、ちょっとした工夫をすることにします。
[写真3] | |
| - SONYさんのオーディオ用のアクセサリー、「コンタクトエイド」です。(写真3)
- これは、オーディオケーブル等の接続時に、プラグとジャックとの間の抵抗を低減させるもので、いわゆる「導電剤」と呼ばれているものです。
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品名 | 品番 | 標準価格(税別) | 購入価格(税込) | 備考 | コンタクトエイド | KK-7 | 4,000円 | (不明) | 販売終了品? |
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「なぜにこんなものまで持っているのか?」という話もありますが、職人は、チューニングマニア(?)でもありますが、同時にオーディオマニアでもあったのでした。0xF9C7
いろんなことを知っていると、いろんなところに応用が利きます。
[プラグおよびプラグコードの交換]
スパークプラグおよびプラグコードの交換は、比較的簡単です。初めての方でも、要領さえ掴めれば、数時間で交換することができると思います。
(ただし、確実に作業を行うために、適切なツール類を準備しておくことが必要です)
以前に、某社の「ホット○イヤー」を取り付けていましたが、今回は、訳あって取り外すことにします。したがって、純正の状態からの交換手順とは若干異なりますが、作業の要領はほぼ同じです。
[写真4] | |
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[写真5] | |
| - ヘッドカバーの奥に見える赤いコードが、某社の「ホット○イヤー」です。(写真5)
- 今回は、これを取り外してしまいます。
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[写真6] | |
| - ヘッドカバーを取り外し、さらに、プラグコードやイグナイターを取り外した状態です。(写真6)
- 今回は、便宜上、一気に取り外してしまっていますが、プラグコードやイグナイターには、第1シリンダーから第6シリンダーまで、それぞれ順番があります。
- (プラグコードの長さやコネクタの形状が、微妙に異なります)
- したがって、それぞれのシリンダー毎に、1つ1つ順番に交換していってください。
- (プラグコードの接続を間違えると、シリンダーの点火順序が変わってしまい、エンジンがたいへんなことになってしまいます)
- なお、イグナイターに接続されているコネクタを外す際には、少し注意が必要です。
- コネクタは、常時高温に晒されているため、経年変化で硬化してしまっています。
- 不用意に外すと、コネクタのツメがパキッと割れる場合がありますので、慎重に行います。
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ちなみに、イグナイターとプラグコードとの接続を辿っていくと、ストレート6の各シリンダーが、どのような順序で点火されるのかがよく分かり、とても勉強になります。
[写真7] | |
| - エンジンヘッドのプラグの取付位置です。(写真7)
- ヘッドカバーを取り付けてあっても、エンジンヘッドには、細かな砂ぼこりが侵入しています。
- プラグを外した時に、この砂ぼこりがシリンダー内に落ちてしまったりすると、一巻の終わりです。
- プラグを交換する前に、強力なブロアーを使って、砂ぼこりを吹き飛ばしておきます。
- (ブロアーが無い場合には、掃除機で吸い上げてもよいでしょう)
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[写真8] | |
| - プラグを取り外したところです。(写真8)
- プラグレンチを使って、慎重に取り外します。
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[写真9] | |
| - 新しいプラグを取り付けたところです。(写真9)
- プラグは、プラグレンチを使って、ギリギリと回し込んではいけません。
- (万が一、ネジ山をナメてしまった場合には、エンジンヘッドを丸ごと交換になってしまいます)
- はじめは、プラグソケットにプラグを装着して、垂直にプラグホールに挿入し、手を使ってゆっくり回し込みます。
- (少しでも違和感を感じたら、すぐにやり直します)
- 奥まで回し込めたら、はじめてプラグレンチを使って、きっちりと締め込みます。
- 漏れないように、ナメないように、微妙な力加減が必要です。
- (プラグは、シリンダーの気密性を確保するために、規定のトルクで締め込まれている必要があります)
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[写真10] | |
| - (写真10左)は、純正のイグナイターです。タバコ2箱分ぐらいの大きさです。
- (写真10右)は、導電剤です。ドロッとしたゲル状の透明な液体です。
- (少ししかないのですが、妙に高価です)
- 導電剤は、プラグの接点とプラグコードの接点との両方に、適量を塗っておきます。
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[写真11] | |
| - (写真11左)は新品、(写真11中央)は第1シリンダー、(写真11右)は第6シリンダーのプラグです。
- 第6シリンダーは、エンジンの一番奥にあるため、熱的に厳しい条件にありますが、いずれもいい感じに焼けています。
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ここで、スパークプラグの焼け具合について、少しお話ししておきます。焼け具合を確認するのは、中心電極の根本にある、白い絶縁体の部分です。
一般的に、絶縁体がキツネ色だとベストで、白いと焼け過ぎ、黒いとカブリ気味と言われていますが、これは有鉛ガソリン時代の話です。いまや時代は無鉛プレミアムガソリンですから、そんな古き良き時代の話を信じて一喜一憂していても、仕方がありません。
一般道をメインに走っている場合には、乾いた黒から、良くて褐色のあたりです。サーキットを全開にして走っていれば、白くなるかも知れませんが、ピットに戻ってしばらくアイドリングしてしまえば、また元に戻ってしまいます。
それよりも、プラグの番手(熱価)を、エンジンの状態や自分の走りに合わせて適切に選択することの方が、より重要なのです。0xF9C6
[写真12] | |
| - プラグを交換し、プラグコードを接続した状態です。(写真12)
- シリコンコードのブルーが、目にも鮮やかです。
- (ヘッドカバーを取り付ければ、見えなくなってしまうのですが)
- エンジンを掛け、ストレート6の奏でるメロディーに耳を傾け、不発になっているシリンダーが無いかどうかを、よく確認します。
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[写真13] | |
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[インプレッション]
(まだ考え中です)0xF9C7
[おわりに]
スパークプラグとプラグコードの交換ににあたりご協力いただきました「ネッツトヨタ東都 ベイ稲毛店」の皆さま、たいへんありがとうございました。