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TOM'Sフロントパイプの装着
'01/09/02

[はじめに]

 TOM'Sチューンの最終段階として、近頃発売されたフロントパイプを取り付けることにしました。これで、TOM'Sさんのエンジン系の主要パーツは、「チューニングコンピュータ T.E.C.S.」+「エキゾーストシステム Barrel」+今回の「フロントパイプ」となります。

 以前TOM'Sさんのとある偉い方とお話させていただいた時に伺えたのですが、
  「普通にフロントパイプを取り付けると、エンジンからの排ガスが触媒直後で急激に冷やされて、排気の流速がかなり落ちる。できればバンテージを巻いてやって、温度を保った方が速く抜ける」
とのことでした。

 この手法は、
  「レーシングの世界では普通にやっている」
ことだそうです。

 ということで、フロントパイプをそのまま装着したのでは面白くないため、電気系えせ技術屋(?)としては、「どんなもんだろう?」という単純な好奇心から、サーモバンテージできっちり遮熱したものを装着してみることにしました。

[取付方法]

[写真1]
front_pipe01.jpg
  • 今回取り付けた、TOM'Sさんのフロントパイプと、BILLIONさんのスーパーサーモバンテージ90です。(写真1)
  • フロントパイプは、Barrelと同様に、SUS304材のフルステンレス製です。パイプ経はφ70mmあります。
  • サーモバンテージは、超耐熱無機繊維セラミックファイバーを使用し、耐熱温度が1,260℃、放熱量を90%カットできるそうです。
 
[写真2]
front_pipe02.jpg
  • パイプとフランジとの溶接部分です。(写真2)
  • 溶接は、非常に丁寧な仕上げがされています。またパイプ内部も、きちんと処理されており、排気抵抗になりそうな段差はありません。
    (さすがはTOM'Sさんです)
 
[写真3]
front_pipe03.jpg
  • ノーマルと今回取り付けるフロントパイプとの形状の比較です。(写真3)
    (進行方向は写真下部)
  • ノーマル(写真左)は、デュアルマフラーに分流される直前に、サイレンサーが付けられています。また、ほとんどの部分が遮熱板でカバーされており、厳重な温度対策がされています。
  • サーモバンテージを巻き、ミイラ状態(?)にしたフロントパイプです。(写真右)
  • バンテージの巻き方は、まず方端から少し巻き始め、付属のクランプで固定しておきます。
  • つぎに、少し引っ張るようにしながら、バンテージの重なりが同じ間隔になるように、ぴっちりと巻いていきます。途中でクランク(?)がありますので、その部分は曲がる側の間隔を短くしてコーナリング(?)することがコツです。
  • 最後に、また付属のクランプで固定します。
  • 同じ間隔になるようにきれいに巻くためには、かなりの時間と根気を要します。

[装着比較]

[写真4]
front_pipe04.jpg
  • 装着前のノーマルの状態です。(写真4)
    (進行方向は写真下部)
 
[写真5]
front_pipe05.jpg
  • 装着後の状態です。(写真5)
  • サーモバンテージは、装着直後は少し茶色味がかった色をしています。
    (ちょうど買いたての柔道着のように)
  • これは、バンテージの製造工程の中で、少量の綿を織り込んでいるためだそうです。
  • フロントパイプ全体に焼きが入ると、この綿の成分が抜けていき、きれいな白に変わるそうです。
    (柔道着も、何度も洗って使い込んでいくうちに白くなりますよね?)

[インプレッション]

○第一印象

 「う~ん、一段とレイシー!」0xF9CF

○サウンド面

 ある程度予想はしていましたが、エグゾーストノートがこれまで以上に大きく野太くなりました。エンジンを煽っていくと、まるでチューンドカー(?)のようなレイシーなサウンドを奏でます。

 ですが、それほど心配するようなことはなく、Barrelマフラーのジェントルなサウンドそのままに、+αの範囲での変化です。
(他のメーカーの「爆音系」とは明らかに違います。この辺の絶妙な味付けが、TOM'Sさんのいいところだと思います)

 ただし、エンジンが冷えた状態からの始動では、若干音が大きいような気がします。閑静な住宅街では、少し気を遣わなければならないかも知れません。
(エンジンが暖まると、次第に音が小さくなっていきます)

 何か、「エンジンが仕事してる~!」という感じがダイレクトに伝わってきて、個人的にはかなりお気に入りです。0xF995

○エンジンフィーリング面

 心配していた、抜け過ぎによる低回転時のトルクの細りは、いまのところ特に感じません。

 逆に、ターボブーストの立ち上がりが、いままで以上に早くなった(ような)気がします。フロントパイプを入れたことにより排気の流速が高まり、タービンの充填効率が向上したためではないでしょうか。
(僅かな違いですが・・・)

 まだ焼き入れ途中のため、高回転まで回していませんが、恐らくトップエンドまでのアクセルレスポンスも向上していると思います。

 装着する前は、
  「SOAさんはあまり飛ばさないから、フロントパイプ入れても変わらないかも」
という声もありましたが、確かに一説にはそのとおりです。

 でも、
  「い~んです!」(川平慈英風発音)
本人さえよければ。0xF9F8

[おわりに]

 フロントパイプ取り付けにあたりご協力いただきました「トヨタビスタ北千葉ベイ稲下店」のメカニックの皆さま、どうもありがとうございました。また、サーモバンテージの巻き付けをお手伝いいただいた「光」さん、どうもサンキューでした。

  
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