だいぶ間が空いてしまいましたが、前回の続きです。
こんな感じで、「パドルシフト付き3本スポーク・スポーツステアリングホイール」(以下、パドルシフトステアリング)が取り付けられました。
だいぶ間が空いてしまいましたが、前回の続きです。
こんな感じで、「パドルシフト付き3本スポーク・スポーツステアリングホイール」(以下、パドルシフトステアリング)が取り付けられました。
前回の続きです。
ステアリングコラムを元に戻します。
ステアリングホイール本体を取り付けます。
エアバッグの配線を元に戻します。
エアバッグを元に戻して、完成です。
右手のパドル操作で、シフトアップ、
左手のパドル操作で、シフトダウンです。
〔注 意〕
ここで紹介する情報に基づいて改造を行った結果、万が一何らかの事故や損害等が発生した場合でも、当方は一切の責任を負いません。改造を行う場合には、全てご自分の責任で行ってください。
前回の続きです。
うんちくはほどほどにして、さっそく取り付け開始です。
こちらが、Porsche標準のステアリングホイール。
(正式名称は、「シフトスイッチ付き3本スポーク・スポーツステアリングホイール」)
まずは、BMW M3 Coupeの時と同様、エアバッグの暴発を防ぐため、バッテリー(のターミナル)を外します。
#それにしても、さすがはPorsche。重量物であるバッテリーが、フロントのど真ん中に載っています。(しかも、車軸ラインより内側(旋回中心側)に)
#また、バッテリーの真上から左右のサスペンションの付け根に向けて、くの字型にタワーバーが伸びています。(まさに“筋交い”のよう)
と、感心しているバヤイではなく、
こちらも、BMW M3 Coupeの時と同様、ステアリングホイールの底面に、エアバッグをリリースするための穴が空いています。
この穴に、頭の平らなドライバー(T20のトルクスドライバーなど)を差し込み、天井方向に押し上げます。
「ガコッ」という、スプリングが外れたような音がします。
このような感じで、エアバッグモジュールが浮き上がってきます。
エアバッグモジュールを両手で持って、ゆっくりと引き出します。
#「Made in Germany」の文字があります。(当たり前ですが)
エアバッグモジュールには、2つのコネクタと、1本のアースが接続されています。
このカラフルなコネクタは、オレンジ色の部分を(マイナスドライバーなどで)上に持ち上げると、リリースすることができます。
いよいよ、ステアリングホイール本体を取り外しに掛かります。
ステアリングホイールを取り外すには、特殊な工具が必要となります。
左側は、ステアリングホイールをシャフトに固定しているボルトで、今回輸入した「パドルシフト付きステアリングホイール」に付いていたものです。
(ネジ留め剤が塗ってあります)
右側は、このボルトに合うビットソケットで、「トリプルスクエアー」(3重4角)と呼ばれているものです。(径はM12)
おそらく、普通のホームセンターでは扱っていないと思います。職人も、専門の工具屋さんに行って探しました。
溝がたくさん掘ってあり、かなりのトルクを掛けられるようになっています。
ステアリングホイールを取り外す前に、もう1つコネクタが残っているので、これを外します。
さて、いよいよ今回のメインイベントです。
前述の特殊なビットソケットを使って、ステアリングホイールを固定しているボルトを緩めます。
なお、万が一、力余ってツールがすっぽ抜けても、大切なステアリングホイールを傷付けてしまうことのないよう、中央部を軟着テープで養生しておきます。
(もう少し長いエクステンションを用意すべきでした)
慎重かつ大胆に力を掛けて・・・、やっと外れました。
#それにしても、ものすごいトルクで締まっています。0xF9AB
ボルトが外れ、ステアリングホイールがフリーになりました。
ステアリングホイール本体を両手で持って、ゆっくりと取り外します。
ステアリングホイールが外れました。
#思っていたより、あっさりと。
ステアリングホイールを交換するのは、これで3回目なので(1回目、2回目)、ドイツ語のマニュアルがなくても大丈夫です。0xF9F8
(つづく)
(KTCとかでなく、信頼の日本製のKo-kenを使いましょう!)
#バーチャルでばっかり遊んでいてもなんなので、たまにはリアルネタを。
またも、航空貨物が届きました。0xF8E6
はるばる、10,000kmの距離を超えて、ドイツはベルリンから。
テープに、「Porsche Genuine Parts」の文字があります。
ワクワク。0xF9CF
最も手に触れる部分のパーツだけあって、厳重に梱包されています。
はい、すでにお分かりのとおり、またもや「ハンドルネタ」です。0xF9F8
2005年には、BMW 530i(E60)に、M5用のパドルシフトを移植し、
(個人レベルでは、国内初?)
#某・ボッタクリのファンション系チューニングショップに対抗し、DIYにて安価に実現。0xF9D1
2009年には、BMW M3 Coupe(E92)に、BMW Performanceステアリングホイールを移植し、
(個人レベルでは、国内初?)
#当時は、まだ3シリーズ用の純正後付けオプション(BMW Performanceシリーズ)として国内導入されておらず。0xF9C5
そしていよいよ、
2013年の今年は、Porsche 911 Carrera S(Type 997 Phase 2)に、「スポーツステアリングホイール」を移植してしまいます。
題して、「パコパコ計画(彼等編)」ですっ!!0xF9CF
#いや~、ここまで来ると、ほとんどビョーキです。0xF9C7
センター部分を拡大。
「997 347 803 B8 A34」と書いてありますが、実際に購入する部品番号とは、違います。
#世の中には、不思議なヒトもいるもので、トラブルを避けるため、公開しないこととします。
(どうしても知りたい方は、オフミ等にて)
ステアリング単体で、908.50ユーロ(約118,000円)でした。
肝心の、パドル部分。
微妙にラウンドしていて、手によく馴染みそうなデザインです。
ステアリングホイールの「コントロールユニット」です。
M5の時は、物理的配線でなんとかクリアしましたが、クルマの電子化が進んだいま、力業では解決できそうにないので、いろいろなリサーチの結果、論理的に解決する方法を採りました。
コントロールユニット単体で、231.17ユーロ(約30,000円)でした。
ということで、オリンピックばりに、4年毎にハンドルを交換している訳ですが・・・、0xF9C7
改造に入る前に、そもそもなぜに「パコパコ計画(彼等編)」を発動するに至ったのか、ご説明します。
こちらは、BMW M3 Coupe(E92)のM-DCT(M Double Clutch Transmission)のパドルシフトです。
シフトパターンは、右手のスイッチを手前に「引く」とシフトアップ、左手のスイッチを手前に「引く」とシフトタウンとなっています。
他のメーカーでも同様な、一般的なシフトパターンです。
こちらは、M-DCTのシフトレバー。
レバーを手前に「引く」とシフトアップ、奥に「押す」とシフトダウンします。
ロケットスタートで、キョーレツな加速Gが掛かっている時に手前に引けばシフトアップし、フルブレーキングで、キョーレツな減速Gが掛かって前のめりになっている時に奥に押せばシフトダウンするので、感覚的にも身体的にも、非常に分かりやすいシフトパターンです。
(いずれも、“たとえば”の例です)0xF9C7
一方、こちらは、Porsche 911 Carrera S(Type 997 Phase 2)のPDK(Porsche Doppel Kupplung)のステアリングホイールです。
シフトパターンは、左右にあるスイッチを、奥に「押す」とシフトアップ、手前に「引く」とシフトダウンです。左右どちらでも同じ動作です。
Type 997 Phase 1まであった「ティプトロニック」(Tiptroinc)では、親指の位置に“シーソースイッチ”のようなものがあり、上側を軽く「押す」とシフトアップ、下側を軽く「押す」とシフトダウンでしたが、PDKのスイッチは、その操作とも異なります。
スイッチ全体を、前後にスライドさせるような感じです。親指で車両前方(奥)に「押す」とシフトアップ、中指と薬指などで車両後方(手前)に「引く」とシフトダウンします。
その操作も、パドルシフトを「パコパコ」する感じではなく、スイッチ全体を「ガコッ、ガコッ」っと動かす感じです。
PDKのシフトレバー。
レバーを奥に「押す」とシフトアップ、手前に「引く」とシフトダウンします。
BMW(やその他のメーカー)とは、操作が“まったく逆”です。
しかしながら、「ステアリングホイールの操作とシフトゲートの操作とが同じ」という点では、インターフェースの統一が取れていると言えます。
ドイツのエンジニア達の“拘り”を感じさせます。
#Porscheの開発陣から言わせれば、「他が逆なのだよ」という感じでしょうか。0xF9C7
とはいえ、この操作系、なかなか慣れません。
ある時、シフトアップしようとして右側のスイッチを引いたら、いきなりシフトダウンして「ウォ~ン!」と高回転になり、思わず肝を冷やしたことがあります。0xF9FC
#BMWに2世代乗り継いだこともあり、きっと今後も、このシフトパターンに慣れることはないでしょう。
(画像は、Porsche AGさんから拝借)
で、ですね、
実は、この「右手アップ、左手ダウン」方式のパドルシフト、メーカーオプションとして用意されているのです。
正式名称は、「パドルシフト付き3本スポーク・スポーツステアリングホイール」といいます。
#「こっちを標準採用してくれよ~!」と思うのは、職人だけでしょうか。0xF9C7
ただ、前述のとおり、ラインオプション(メーカーオプション)ですから、注文時にオーダーしないと、後から取り付けることはできません。
職人の車は、“セコハン”ですが(笑)、クルマを探す時に、当然、この「パドルシフト付き」を狙っていたのですが、セールスさんから、
「4SかSで、後期型(Phase 2)で、シルバーで、スポーツ・クロノ・パッケージで、パドルシフト付きなんて、滅多に出ませんよ」(その他、条件多数)
「そもそも、日本に何台入っているか・・・」
ということで、気長に待っていたところ、思わぬ出物(新古車みたいな個体)があったので、「パドルシフト」については、諦めました。
んが、しかし、前述のとおり、どうしても標準ステアリングのシフトパターンに慣れることができず、この「パコパコ計画(彼等編)」を発動することにしました。
#個人レベルでは、前人未到だと思いますが、BMWを2台もやっていますし、「まぁ、なんとかなるだろう」という軽い気持ちで・・・。0xF9C7
(写真は、大黒オフに来ていたPorsche 911)
ところで、
この「デュアルクラッチトランスミッション」(Dual Clutch Transmission)ですが、市販車への投入は、VWがDSG(Direct Shift Gearbox)としてGolf R32に導入したのが最初とされていますが(2003年)、
(編集中)
ということで、初回のうんちく、終わり。0xF9F8
(つづく)