SOARISTO工房 Logo

ミラーカム3(MRC-2024)の取付(1) - Audi R8編

 すでに通算、何機種目のドラレコなのか忘れましたが、今回はミラー型の前後ドライブレコーダーを取り付けます。

#以前に改造したVantrueの「X4S Duo」も、まだリヤカメラの取り付けが終わっていませんが。0xF9C7

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024

 NEOTOKYOの「Mirrorcam 3」(MRC-2024)です。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024

 開封の儀。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 左側が、フロント用のカメラ。右側の、エイのような形をしているのが、リヤ用のカメラです。

 リヤ用は、車外にも設置できるよう、防水タイプ(IPX7)となっています。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 通電し、動作を確認したら、さっそくリヤ用のカメラを分解します。

 左側が外枠で、アルミダイキャスト製のようです。

 右側はその中身で、シリコンシーラント(充填剤)で、基板や光学系が丸ごと封止されています。

 防水性や放熱性(熱伝導性)を保つため、できれば元の状態を残したいところですが、このままでは超高輝度赤色LEDを埋め込めないため、充填剤をすべて剥ぎ取ってしまいます。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera, SONY CMOS Sensor STARVIS IMX307

 Sony Semiconductor Solutions製のCMOSイメージセンサ、「IMX307」が搭載されています。

 光学系は、一眼レフと同じで、絶対にホコリや指紋などを付けないよう、細心の注意を払って取り扱います。

 また、マイクロレンズも、フォーカスを調整してある(と思う)ので、基板への取り付け天地を間違えないよう、慎重に戻します。

 リヤ用のカメラが分解できたところで、超高輝度赤色LEDを埋め込むための穴を加工します。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 例によって、Autodeskの「Fusion 360」を使って、治具を設計します。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 「Snapmaker 2.0 A350」で、5mm厚のアクリル板を削り出し、リヤカメラ本体を固定できるようにした上で、φ4.8mmの穴を切削します。

 左右対称となるよう、0.1mm単位で調整し、センターを出しました。手加工では出せない精度です。

 ちなみに、以下、これまでの加工方法の変遷です。

超広角ドライブレコーダー(DataSystem DVR3000)の改造」(2017年12月23日)

Drive Recorder DataSystem DVR3000 for Audi R8

 フライス盤を使って、φ4.8mmの穴を、左右シンメトリーとなるよう、精確に開けます。

 ちょうど、2.5mmピッチでディンプル加工が施してあるため、これを目印とすれば、「テプラ技」を使わずとも、正確に位置決めができます。

 

前後2カメラドラレコ(CA-DR03TD)の取付(1) - Audi R8編」(2020年1月25日)

Panasonic CA-DR03TD, Dual Drive Recorder

 はじめにφ0.5mmのエンドミルで前後左右の位置を精確に合わせ、φ3.0mmのエンドミルで切削位置が合っていることを確認し、最後にφ4.8mmのエンドミルで仕上げます。

 

前後2カメラドラレコ(Vantrue X4S Duo)の取付(1) - Audi R8編」(2023年12月16日)

Drive Recorder Vantrue X4S Duo Front Camera

 「Snapmaker 2.0」で、5mm厚のアクリル板を削り出し、「X4S Duo」のフロントカメラ本体を固定できるようにします。

 「Fusion 360」と「Snapmaker 2.0 A350」を駆使し、カメラ本体を押さえる治具を作るようになってから、加工の精度が飛躍的に向上しました。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 と、いうことで、

 このような感じで、超高輝度赤色LEDを埋め込むことができました。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 で、ですね、

 リヤカメラ本体を、リヤウィンドウに取り付ける訳ですが、「Mirrorcam 3」には、車内用と車外用の取付ブラケットが付属しています。

 んが、しかし、これが「いかにも後から取り付けました」的な、安っちぃ~代物なのです。

Audi R8 Rear Window

 と、いうことで、

 Audi R8 V10 5.2 FSI quattro S-tronicの側面図から、リヤウィンドウのスラント角を割り出します。

 上方では、だいたい11°ぐらいでしょうか。スラント角が深いと、カメラの目線が上向きとなってしまうため、少し浅いぐらいが、ちょうど良いと思われます。

#多少ズレたとしても、取り付け後、ミラーカム本体からチルト角を調整できますし。

Audi R8 Rear Window

 「Fusion 360」で、リヤカメラの形状にぴったり合う、取付ステーを設計します。

 側面には、微妙にテーパー(7.5°)を付けてあります。

TPMS(AS-CV2)の取付(1)」(2022年12月10日)

Audi R8 TPMS Tire Pressure Monitoring System - Air Safe AS-CV2

 このような感じで、三次元曲面を持った取付ステーが設計できました。

 TPMSの時は、ステアリングコラム近傍の、コンソールパネルの形状に合わせたため複雑な三次元曲面となりましたが、今回は、比較的単純な形状になります。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 「Snapmaker 2.0 A350」で、アクリル板を切削加工します。

 取付ステーは、出来形が高さ約9.4mmになりますが、あいにく10mm厚のアクリル板の持ち合わせがありません。

 いつものとおり、5mm厚のアクリル板を2枚重ね、アクリル樹脂用の接着剤で溶着したものを使用します。

#アクリル板は、作製中の「タイニー・ファランクス」の端材を再利用しています。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 切削したパーツの表面やエッジを、サンドペーパーで整え、リヤカメラ専用の取付ステーができあがりました。

 「せっかくSnapmaker持ってるんだから、3Dプリントすればいいじゃん!」というハナシもありますが、リヤウィンドウ上方、エンジン直上に設置されることから、耐熱性・耐候性を考慮し、アクリル板を削り出したものとしました。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 住友3Mの超強力両面接着シートで固定した後、TAMIYAのサーフェイサーを吹いて、下地を作ります。

前後2カメラドラレコ(Vantrue X4S Duo)の取付(1) - Audi R8編」(2023年12月16日)

Drive Recorder Vantrue X4S Duo Front Camera

 フロントカメラ本体は、Audi R8のボディーカラーである「アイスシルバーM」に近い、「シルバーメタル」(AS-12)にしました。

 レンズの寸胴の部分は、レンズ部を目立たせるため、あえてボディー同色とせず、「セミグロスブラック」(TS-29)にしました。

 こちらは、「X4S Duo」のフロントカメラ。筐体を、シルバーとブラックで塗り分けています。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 「Mirrorcam 3」でも同様に、カメラ本体と取付ステーとを、2色に塗り分けました。

Northrop Grumman B-2 Spirit

 この形、なんとなくNorthrop Grummanの「B-2 Spirit」(または「B-21 Raider」)っぽくて、好きなんですけど。

Rockwell B-1 Lancer

 まぁ、機体形状や機構(可変翼)としては、Rockwellの「B-1 Lancer」の方が美しいと思いますけどね。

 閑話休題、

OptoSupply OS5RKE56C1A

 こちら、いつも使用している超高輝度赤色LED、OptoSupplyの「OS5RKE56C1A」です。

 1つのパッケージに、発光素子が3つ、並列に封入されています。よって、定格電流は60mAで、最大75mAまで流すことができます。

 順電圧2.1Vで12,000mcdという、「お前は目潰しか?」と思うぐらいの輝度を持っています。

 しかも、半値角は120°で、広い範囲から視認することができます。

 パッケージは、一般的な「砲弾型」ではなく、φ4.8mmの「帽子型」といわれているものです。

 左側の2つは、オリジナルの状態ですが、このままだとカメラ内部に埋め込みにくいため、帽子の「ブリム」(つば)の部分を、削り取ってしまいます。

 右側の2つが、加工したものです。フライス盤の軸に固定し、回転させながら、棒ヤスリで切削しました。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 カメラ内部に、超高輝度赤色LEDを、超強力接着剤で固定します。

 光漏れを防ぐため、LEDの底面を、「シルバーメタル」で塗装しておきます。

NEOTOKYO MirrorCam3 MRC-2024 Rear Camera

 CMOSイメージセンサの基板などを、慎重に元に戻します。

FIA準拠・超高輝度LEDレインライトの製作(2) - Audi R8編」(2023年8月15日)

Security LED Conrtol Circuit for Audi R8

 プラスチックケースに、プリント基板を収めたところです。

 寸分違わず、ぴったり収まっています。

 超高輝度赤色LEDが正常に点灯するか、「セキュリティLED制御回路」(FIAレインライト対応版)で確認します。


(自動再生しない場合は、右クリックでメニュー)

 とりあえず、「Mirrorcam 3」のリアカメラの改造、完了。

(つづく)

Trackback(0)

Trackback URL: https://www.soaristo.org/mt/mt-tb.cgi/1326

Post Comment