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FIA準拠・超高輝度LEDレインライトの製作(1) - Audi R8編

 先週の「Audi Sport Super GT Experience Day」に参加していて、またもDIYネタを思い付いてしまいました。

#SOARISTO号の“光モノ”も、いろいろやり過ぎて、そろそろネタ切れの感がありますが。0xF9C7

 Super GT第6戦「富士GT450kmレース」は、台風の接近に伴う雨雲で、急にどしゃ降りになったり晴れたりして、タイヤ選びの難しい、波乱の展開となりました。


(クリックで再生)

 こちらは、Porsche 919 HybridとAudi R18 e-tron quattroとが壮絶なバトルを繰り広げた、2015年のWEC世界耐久選手権 第6戦「富士6時間耐久レース」の模様です。

 降りしきる雨の中でも、「レインライト」の視認性が高いことが分かります。

FIA WEC Rain Light
(画像は、auto sportさんより拝借)

 このレインライトは、同年の第2戦「スパ・フランコルシャン6時間耐久レース」のフリー走行にて、中嶋一貴選手のToyota TS040 Hybridが、オリバー・ジャービス選手のAudi R18 e-tron quattroに追突し、クラッシュするという事故を受け、同年の第3戦「ル・マン24時間耐久レース」の開催に間に合うよう、急遽、レギュレーションが改められたものです。

Audi R8 V10 5.2 FSI quattro
(画像は、納車時のすっぴんの頃のもの)

 Audi R8 V10 5.2L quattroには、リヤディフューザーの中央に、どでかい「リヤフォグランプ」が設置されています。

 そうです、このリヤフォグランプを、レインライトとして動作させよう、という計画です。

 もちろん、公道上でリヤフォグランプを点灯させるのは大迷惑ですし(後述)、あくまでサーキット上で荒天時に使用することを前提としています。0xF9C5

#って、いつそんなシチュエーションがあるんじゃ?と。0xF9C7

LED F1 Center Stopping Lamp」(2008年11月9日)

LED F1 Center Stopping Lamp

 実際の動作状態です。

 レーザーポインターにも使えそうな超々高輝度赤色LEDなので、視認性ばっちりです。

 直視すると、目がチカチカします。0xF9CF

 ちなみに、いまからちょうど15年前に購入したBMW M3 Coupe(E92)では、こんなこともやっていました。

 と、いうことで、さっそく、カイゾーに掛かります。

 まずは、準備です。

Audi R8 Light Switch Unit

 ステアリングコラムの下部は、このような感じでたくさんのユニットが取り付けられている訳ですが、

#左から、「可変バルブ制御ユニット」、「前後2カメラドライブレコーダー」、「セキュリティLEDユニット」となります。

Audi R8 Light Switch Unit

 パネルを外して、配線にアクセスできるようにします。

Audi R8 Light Switch Unit

 こちら、お馴染みの「ライト・スイッチ・ユニット」。

Audi R8 Light Switch Unit

 セレクターを3時の方向まで回して、さらに手前に少し引くと、リヤフォグランプが点灯します。

#欧州車は、この「引く」タイプが多い。

 すなわち、手前に「引く」というアクションからして、リヤフォグランプを点灯させるというのは、“故意”にやっています。

 たまに、市街地で、霧でも(雨でも)ないのに、リヤフォグランプを点灯させているヤカラがいます。

 真後ろに付くと、しっかり車間を取って走っているにも関わらず、それはもう、眩しいのなんのって。「後ろから追突してやろうか」と思うくらい、大迷惑です。0xF9C9

 どんなヤカラが乗っているのかと横に付けて見てみると、たいていは、クルマに無頓着そうなオバチャン(かオッサン)で、ごくまれに、スポコン系(小っさいヤツ)に乗っている兄チャンだったりします。

 前者は、「前部霧灯」と「後部霧灯」の違い(切り換え方)が分からないオバチャン(かオッサン)で、後者は、「ヲデもやっと欧州車に乗れるようになったんや(中古やけど)」という“嬉しがり”か、はたまた、人の迷惑をまったく顧みない今風の兄チャンだと、勝手にプロファイリングしてニヤニヤしながら相手の面(ツラ)を眺めています。0xF9D1

 と、いうことで、濃霧や大雨で視界不良になっていない限り、不必要にリヤフォグランプを点灯させるのは、止めましょう。

 閑話休題、

Audi R8 Light Switch Unit

 ステアリングコラムの下部のパネルの裏側です。

 「ライト・スイッチ・ユニット」には、10Pのコネクタと、2Pのコネクタが接続されています。

Audi R8 Light Switch Unit, Circuit Diagram

 回路図を見ると、「ライト・スイッチ・ユニット」(E1)に接続されている10Pのコネクタ(E10b)の7pinに、リヤフォグランプの信号が出ているようです。

Audi R8 Light Switch Unit, Circuit Diagram

 さらに、「ビークル・エレクトリカル・システム・コントロール・モジュール」(J519)のところに、PNP型トランジスタの記号が描かれています。

 これは、ランプの制御が、PNP型トランジスタを用いた「ハイサイドスイッチ」になっていて、リヤフォグランプを点灯したい時にON(+12V)とする、「正論理」であることを示しています。

#当たり前と言えば当たり前ですが、受け側によっては「負論理」ということもウルトラあり得ーる。

Audi R8 Light Switch Unit

 と、いうことで、10Pのコネクタ(E10b)の7pinにプローブを接続し、チェックしてみます。

Audi R8 Light Switch Unit

 回路図どおり、リヤフォグランプをONにすると、+12Vが来ました。

 回路の構成(制御の方法)が想定どおりだったことに気分を良くして、つぎに進みます。0xF9C6

Security LED Conrtol Circuit for Audi R8

 こちら、以前に製作した「セキュリティLED制御回路」です。


(自動再生しない場合は、右クリックでメニュー)

 動作させると、このような感じになります。


(自動再生しない場合は、右クリックでメニュー)

 この回路には、ブレーキを踏むとリヤのドライブレコーダーに仕込まれた超高輝度赤色LEDがフラッシングする機能も含まれているため、これを改造することにします。

(つづく)

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