前回の続きです。
「TPMS(AS-CV2)の取付(1)」(2022年12月10日)
このような感じで、三次元曲面を持った取付ステーが設計できました。
前回は、コンソールパネルの形状に合わせ、Autodesk Fusion 360にて、取付ステーを設計しました。
設計ができたところで、Snapmaker 2.0 A350を使って、素材を削り出します。
素材は、「タイニーファランクス」の筐体を作製した際の端材で、5mm厚のアクリル板です。
せっかくSnapmakerを使うのであれば、「3Dプリンターとして使えばいいじゃん」という話もありますが、CNCマシンとして使っています。
なぜならば、ABSのフィラメントを使って造形したとしても、寒暖差の激しい車内では、耐候性・耐久性に不安があるため、あえてソリッドな素材を削り出して作製することにしました、天の邪鬼なので。0xF9F8
φ2.0mmのフラットエンドミルで荒削りした後、φ2.0mmのボールエンドミルで仕上げます。
サンドペーパーを使って、整形した後のものです。
設計どおり、非常に滑らかな曲面が再現されています。この曲面を手作業で削り出すことは、かなり難しいように思われます。
なお、中央にある小さな穴(φ2.0mm)は、2枚のアクリル板を溶着し、10mm厚にする際に使った、位置決め用のものです。
コンソールパネルに仮付けして、状態を確認します。
設計したとおりといえば、それまでですが、怖いくらいぴったりと、曲面にフィットしています。
浮きやグラ付きは、まったくありません。
確認が取れたところで、取り付けの準備に入ります。
曲面に合わせ、両面接着テープを貼るべく、マスキングテープを使って、型取りします。
型に沿って、両面接着テープ(0.8mm厚)を切り出します。
右端は直線ですが、下端は直線ではなく、ほんの僅かにアールを持っています。
両面接着テープを貼り終えたところです。
コンソールパネルの曲面に対し、パンとチルトをさせているため、片面は2/3ほどしか貼り付けできません。
んが、まぁ、この程度の面積があれば、しっかり固定できるでしょう。
タミヤのサーフェイサーを吹いた後、マットブラックで仕上げます。
上塗りは、チタンマフラーの「爆音切り替えスイッチ」を作製した際に使用した、ドイツ製の「液体ラバースプレー」です。
ほどよいツヤ消し具合とザラザラ感で、コンソールパネルの質感に、よくマッチします。
最終的には、見えなくなってしまうところですが、見えないところも手を抜かないのが、工房流です。0xF9C5
ガイドラインに沿って、コンソールパネルに貼り付けます。
レシーバー本体を貼り付けます。
ステアリングコラムの下部のパネルを外し、電源を取ります。
「Akrapovicサウンドコントローラーの製作(4) - Audi R8編」(2020年11月23日)
可変バルブ制御ユニットのAudi版は、運転席足下上部に、このように取り付けました。住友3Mの両面接着テープで貼り付けてあります。
左から、可変バルブ制御ユニット、前後2カメラドライブレコーダー(Panasonic CA-DR03TD)、セキュリティLEDユニットです。
すでに、IGN電源やACC電源が来ているので、配線は楽ちんです。
このような感じで、しっかり取り付けることができました。
設計どおり、ドライバーの目線方向に、画面がオフセットされています。
んが、しかし、職人は、シートポジションを低くして乗っているため、運転中は、左右前輪の空気圧しか見ることができません。
左右後輪の空気圧を見るためには、少し目線を上げる(背中を真っ直ぐにする)必要があります。
まぁ、常時見えている必要はなく、冷間時から、タイヤが暖まってきたかどうかを確認できればよいので、この位置で十分だと思います。
と、いうことで、これにて、峠でもサーキットでも、「Pilot Sport Cup2」の状態を確認しながら、安心して走行することができるようになりました。0xF9C6
Post Comment