前回の続きです。
引き続き、基台の作製です。
ベースボード上に固定した、「Jetson TX2 Developer Kit」の後面です。
こちらも、基台に収納してしまうと、HDMIポートをはじめとして、基板上にあるコネクタにアクセスできなくなってしまいます。
そこで、基板上のコネクタから、基台後面のリヤパネルまで、配線を延長するケーブルを作製しました。
まずは、HDMIコネクタから。
HDMI-FFC変換基板を使って、オス・メスのペアを作ります。
HDMIコネクタ側・FFCコネクタ側とも、1.0mmピッチとなっており、老眼の身には、なかなかにシビれるハンダ付けとなります。0xF999
完成した、HDMI延長ケーブル。
FFC(フレキシブル・フラット・ケーブル)で、150mmほど延長できます。
念のため、テスターを当てて、すべてのピンが正しく導通するか、確認しておきます。
Fusion 360で、HDMIコネクタの形状をモデリングしておきます。
つづいて、USB 3.0コネクタ。
Jetson TX2には、USB3.0コネクタが1つしかないため、BuffaloのUSB3.0ハブを介して、キーボードやマウスを接続していました。
このUSB3.0ハブを分解して、使用することにします。
秋月から、「USB3.0ハブ組み立てキット」なるモノが出ていれば良かったのですが、現状では、わざわざUSB3.0ハブを自作しようなどという奇特なヒトはいないようで、前々回の「目覚まし時計」に続き、今回も分解クンすることにしました。
この基板を改造し、回路に影響が出ないところ(青○の位置)にφ2.8mmの穴を開け、M2.6のボルトで、ベースボードにしっかり取り付けられるようにします。
USB3.0ハブの基板は、片方しかボルトで固定できないため、もう片方は、専用のステーを作製して固定します。
2枚の5mm厚のアクリル板を切削し、組み合わせることにより、ブレなく固定できるようにしています。
USBコネクタの形状を、モデリング。
このUSB3.0ハブは、4つのポートを持っていますが、1つは「ZED Stereo Camera」用に内部で使用するため、外部には3つのポートが出ることになります。
LANコネクタ(RJ-45)。
変換基板を改造し、φ2.2mmの穴を開け、M2のボルトで、ベースボードにしっかり取り付けられるようにします。
Jetson TX2のLANポートは、1000Base-Tですが、このLANコネクタは、100Base-Tまでしか対応していません。
1000Base-T対応のLANコネクタも、取り寄せられないことはないですが、当然ながら、みょ~に高かったりします。
まぁ、1Gbpsもの帯域を必要とするような、クリティカルなアプリケーションは動かしませんし、基板から100mmぐらいしか延長しませんので、この安っすぃ~LANコネクタ(100円!)で代用することにします。
カテゴリ5eでは、100MHzもの高周波となり、コネクタを咬ますことによりインピーダンスが変わり、最大伝送速度に影響が出てしまうかも知れませんが、いずれ無線LAN接続に切り替えてしまうので、気にしないことにします。
LANコネクタ(RJ-45)の形状を、モデリング。
プラグを抜き差しし易くなるよう、コネクタ上端のツメが来る位置に、マージンを持たせてあります。
USB(Micro-B)コネクタ。
Jetson TX2とポストPCを繋ぐUSBケーブルと、ArbotiX-MおよびTFTディスプレイとホストPCを繋ぐUSBケーブルに使用します。
こちらも、変換基板を改造し、φ2.8mmの穴を開け、M2.6のボルトで、ベースボードに取り付けられるようにします。
USB(Micro-B)コネクタの形状を、モデリング。
アクリル板の厚さ(5mm)に対し、コネクタの突出長さが短いため、プラグを所定の位置まで挿入できるよう、凹みを付けています。
D-Sub(9pin)コネクタ。
SHARPの「CYBER STICK」を接続するためのものです。
こちらも、変換基板を使いますが、ベースボードではなく、基台のリヤパネルに取り付けるようにします。
#オスとして使う場合は、基板上のシルク印刷のピン番号が間違っているので、注意!
D-Sub(9pin)コネクタの形状を、モデリング。
コネクタには、相応のテンションが掛かることが想定されるため、基台のリヤパネルに、インチねじ(#4×3/8-UNC)を使って、がっちり固定できるようにしています。
RFコネクタ(SMA-J)。
Jetson TX2に搭載されている、無線LAN用のアンテナを取り付けるためのものです。
また、ArbotiX-Mに接続する、GPSモジュール用のアンテナを取り付けるためにも使います。
基台のリヤパネルに取り付けられるよう、パネルマウント用のものになっています。
RFコネクタ(SMA-J)の形状を、モデリング。
コネクタ下部は、パネルに埋め込むようになっており、M2.5のボルトで、がっちり固定できるようにしています。
と、いうことで、リヤパネルに取り付ける、各コネクタの形状が揃いました。
(つづく)
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