前回の続きです。
この連休中、東京都民は外出自粛ということで、DIYが進みます。0xF9C7
自作のワイヤーハーネスができたところで、いよいよ、RECARO Sportsterを取り付けます。
まずは、Audi純正の電動パワーシート(以下、純正シート)を取り外します。
純正シートを、一番後ろまでスライドさせ、フロント側の「スピンドルカバー」を取り外します。
フロント側のキャップボルトです。
M10のトルプルスクエアビットを使って、外します。
リア側のキャップボルトです。
こちらは、カバーは付いていません。
前後左右、4本のキャップボルトを外すと、純正シートを浮かすことができるようになります。
シートの下には、サービスマニュアルのとおり、「コネクター・ステーション」があります。
まず、コルゲートチューブの根元を固定している嵌合を外します。
その後、4個のコネクタを、順次外していきます。
純正シートを、車外に慎重に取り出します。
純正シートの下には、けっこうなゴミやホコリが溜まっています。
またとない機会ですので、しっかりと掃除しておきます。
純正シートがないと、かなりすっきりした感じになります。
自作のサイドエアバッグセンサーのキャンセラーを、取り付けます。
純正と同じコネクタを使っているため、当然ながら、カプラーオンです。
イグニッションをONにし、エアバッグセンサーのワーニングが出ないことを確認します。
これで、ひとまず安心。0xF9C6
つづいて、純正シートのアンカーバックルを、RECAROシートに移植します。
アンカーバックルには、着用センサーが組み込まれており、根元から、信号線が伸びています。
信号線には、サービスマニュアルのとおり、「コネクター・ステーション」まで行く途中に、「2ピンコネクタ(黒)」が入っています。
ここで、分離します。
アンカーバックルを固定しているキャップボルトを、M8のトルプルスクエアビットを使って、外します。
アンカーバックルを、取り外せました。
取り外したアンカーバックルを、ベースフレームに固定します。
RECAROシート付属のM8のキャップボルトを、6mmのヘックスビットを使って、規定トルクで締め付けます。
自作したオリジナルのワイヤーハーネスを、接続します。
シートベルトの着座センサーのコネクタを接続し、HellermannTytonのインシュロックで、フレームに固定しておきます。
インシュロックは、RECAROシートに使われているものと同じ、「AB250」を使っています。
余談ですが、RECARO純正のベースフレームを使うことにより、シートオフセットがどの程度となるか、測定してみました。
左右のボルト穴との間が、約480mmで、純正シートの座面の中心は、左のボルト穴から約270mmのところにありました。一方、RECAROシートの中心は、約250mmのところにありました。
よって、RECAROシートを装着することにより、適合情報のとおり、シート位置がドア側に20mmほどオフセットされることが分かりました。
この20mmのズレをどう見るかですが、装着してみて、どうしても気になる場合には、ブラケットを自作することにします。
RECAROシートを車内に運び込む前に、養生をしておきます。
前後左右4ヶ所あるベースフレームのブラケットは、シート本体に対して、けっこう出っ張っています。しかも、割と鋭利な形状をしています。
万が一、車内のどこかに当たった場合でも、傷を付けてしまわないよう、ブラケットの周囲を、段ボールで覆っておきます。
いよいよ、RECAROシートを車内に運び込みます。
厚手の毛布を敷いて、緩衝材とします。
Audi R8のフロントドアは、90°とは言わないまでも、80°ぐらいまで開くことができるため、シートの脱着には、割と便利です。
#フロントドアの長さがあるため、全開にするには、相当な開口面積が必要ですが。
RECAROシートを、運び込みます。
バックレストを倒して、お尻(座面)の方から先に入れると、入れやすいです。
オリジナルのワイヤーハーネスを、車両側に接続します。
「コネクター・ステーション」のカバーを、元に戻します。
純正然としています。
純正のキャップボルトを、M10のトルプルスクエアビットを使って、規定トルクで締め付けます。
前述のとおり、シート位置がドア側に20mmほどオフセットされるため、数mmではありますが、ボルト穴の遊びを使って、車両中央側に寄せて固定します。
締め付け後、ボルトカバーを付けておきます。
RECAROシート付属のものは、六角ボルト用のため、キャップボルト用のボルトカバーを購入します。
純正のキャップボルトは、M10ですが、「M10」という規格のものを購入すると、径が大き過ぎてしまいます。
ここでいう「M」とは、ボルトカバーの「高さ」のことなので、M10のキャップボルトの頭の大きさ(φ14mm)に合わせて、「M8」(φ13mm)を購入しました。
イグニッションをONにし、「パワーリクライナー」と「シートヒーター」が、正常に作動することを確認します。
また、左右のシートレールに、グリースが多めに塗り付けられているため、不用意に触って手がベトベトにならないよう、不織布で拭っておきます。
取り付け完了です。
装着して気付いたのですが、シートベルトが、RECAROシートのショルダーの部分に、けっこう当たることが分かりました。
何度か脱着しているうちに、シートベルトが擦れて、レザーシートの表面に、傷が入ってしまうかも知れません。
大事をみて、JADEの「本革シートベルトガイド」を、購入しました。
合成皮革と本革の2種類がありますが、せっかくなので、後者を選びました。
ついでに、Audi純正の「シートベルトカバー」も、購入しました。(部品コード:「J0A JB5 SB2」)
こちらも、「Audi(グレー」と「Audi Sport(ブラック)」の2種類があり、後者を選びました。
本体はスエード調なので、RECARO Sportsterのアルカンターラと、よく合うことを期待しての選択です。
また、シートベルトガイド、シートベルトカバーいずれも、赤のステッチが入っています。
RECAROシートには、マジックテープを巻き付けて固定するようになっていますが、装着してみたところ、Sportsterには、微妙に合わない(何度か脱着しているうちに、ズレる)ことが分かりました。
Sportsterにも適合となっていますが、どうやら形状が、SP-GやRS-G、TS-Gに合わせて作られているようです。
そこで、シートベルトガイドの裏側に、両面接着シート(超強力)で固定することにしました。
両面接着シートは、レザーの部分には回らず、樹脂の部分にて固定できるよう、現物合わせで型取りをします。
型取った形状の、内側ギリギリ1mmで切り出し、シートベルトガイドの裏面に貼り付けます。
シートベルトガイドは、ショルダーの部分は立体縫製されていますが、マジックテープを巻き付ける部分は、ちょうど平面的になっているので、助かりました。
レザーの部分に両面接着シートが掛からないよう、しっかりと位置決めをし、固定します。
また、シートベルトガイドのステッチと、RECAROシートのステッチとが、ぴったり合うようにしています。
これで、シートベルトを引き込んだ際に、シートベルトガイドがズルッと滑らないようになりました。
シートベルトカバーも、取り付けてみました。
スエード調の生地が、RECARO Sportsterのアルカンターラと、よく合っています。なによりも、赤のステッチが、アウディレッドを連想させます。
と、いうことで、RECARO Sportsterの、最終的な取り付け完了です。
余談ですが、シートを交換する際に、それぞれのシートの重量を、体重計を使って測定しておきました。
Audi純正の電動パワーシートの重さは、29.8kg、RECARO Sportsterの重さ(ベースフレームを含む)は、21.0kgでした。
シートの交換により、約9kgの軽量化なりました。
めでたし、めでたし。0xF995
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