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大画面カーナビ(CN-F1X10BD)の取付(3) - Audi R8編

 前回の続きです。

 もうすでに、スタートから2ヶ月以上も経っている訳ですが、なぜにこんなに時間が掛かっているかというと・・・、

 ここへ来て、Audi R8の「純正オーディオシステム」に、驚愕の事実が発覚したのでした。0xF999

Audi R8, Panasonic Car Navigation System Strada CN-F1X10BD

 純正ナビ(Clarionの「J42AE2JP7A1」)用のワイヤーハーネスを作り替え、Panasonicの「CN-F1X10BD」を仮設置し、

 CANバスアダプターからの各種信号(イルミネーション信号、サイドブレーキ信号など)や、拡張ユニット(ETC2.0車載器、前後デュアルドライブレコーダーなど)の正常性を確認した後、

Audi R8, Panasonic Car Navigation System Strada CN-F1X10BD

 いよいよオーディオシステムの正常性を確認しようと、フェーダーを使って、音像を徐々にリヤ側に振っていったところ・・・、

 なんと、リヤスピーカーから、音が出ていないではないですか!

Audi R8, Panasonic Car Navigation System Strada CN-F1X10BD

 リヤスピーカーの出力レベルをいじっても、変化がありません。

#まずい、どこでミスったんだ?0xF9FC

SoundShakit PA504-Z2 for Audi R8

 なにはともあれ、故障箇所の切り分けです。

 もしかして、自作のワイヤーハーネスの、In(from AMP)とOut(to SPEAKER)とを、入れ替えにしてしまったのかも知れません。(それぞれの配線図で、何度もしっかり確認したはずなのですが)

#そりゃ、ライン入力にアンプ出力を接続したら、壊れるわな。

 そこでまた、これまた自作の、「サウンドシャキット用ループバックコネクタ」(予備用としてストックしていたもの)の配線を繋ぎ直し、リヤの音を強制的にフロントに出したりして、検証してみました。

#このために作った訳ではないのですが、結果として役に立ったという。0xF9C8

 結果、
   ・前後スピーカーそれぞれの、InとOutとは、正しく接続されている。
   ・「CN-F1X10BD」のリヤスピーカー出力は、生きている。
   ・「HI/LOWコンバーター」も、生きている。
ということが分かりました。

 と、すると、残るは・・・、

   ・メインアンプを壊した(or 壊れていた)。

しかありません。

#なんということだ!0xF9D3

 こんなことなら、「CN-F1X10BD」に付け替える前の、純正オーディオの状態で、リヤスピーカーの正常性を確認しておけば良かったのですが、いまとなっては、「壊した」のか「壊れていた」のか、切り分ける術がありません。

 すっかり意気消沈したまま、つぎなる切り分けです。

 10,000ページを優に超える、Audi R8の「サービスマニュアル」を、涙目になりながらひっくり返して、確認です。(PDF版ですけど)

Audi R8, Sound System Layout

 こちらは、「サウンド・システム」(標準システム)のレイアウト。

 たしかに、スピーカーは、センタースピーカーを含めて、「7個」設置されています。

 ちなみに、オプションの「Bang & Olufsen プレミアム・サウンド・システム」では、全部で「12個」です。

 もっとも、標準システムでも、「サウンドシャキットの取付」のところで書いたとおり、スピーカーは「Bang & Olufsen」のものが使われていますが。

#さすがは、4ケタ万円のクルマ。0xF9F8

Audi R8, Sound Amplifier Component Location Overview

 こちらは、「サウンド・アンプリファイアー・コンポーネント」の設置場所。

 メインアンプ(正式名称:「ディジタル・サウンド・システム・コントロール・モジュール」)は、リヤシェルフの左下に設置されています。

 メインアンプが壊れていた場合には、ここから取り出して、交換する必要があります。(修理は、受け付けてくれないかと)

#はぁ、一体、いくら掛かることになるのやら・・・。0xF9FC

Audi R8, Speaker Component Location Overview

 こちらは、「スピーカー・コンポーネント」の設置場所。

 たしかに、リヤスピーカーは、左右のリヤシェルフ(ラウドスピーカートリム)に取り付けられているようです。

Audi R8, Radio with Standard Sound System Wiring Diagram

 こちらは、標準システムの「ディジタル・サウンド・システム・コントロール・モジュール」(J525)の配線図。

Audi R8, Radio with Standard Sound System Wiring Diagram

 配線図の続き。

 J525に付いている、32ピンのコネクタ(T32c)に接続されている配線を辿っていくと・・・、

 むむっ!!

 たしかに、スピーカーは「7個」接続されているのですが、それぞれ、
   「Left / Right Front Treble Speaker」(R20 / R22)
   「Left / Right Front Midrange Speaker」(R103 / R104)
   「Left / Right Front Bass Speaker」(R21 / R23)
   「Center Mid-Treble Speaker」(R158)
とあり、どこにも「Rear」の文字がありません。

#どういうこと?0xF999

 なんのことはない、答えは、脱着マニュアルの中にありました。

Audi R8, Front Treble Speaker

 こちらは、「フロント・トレブル・スピーカー」(R20 / R22)。

 取付箇所は、左右Aピラーの付け根です。

Audi R8, Front Midrange Speaker

 こちらは、「フロント・ミッドレンジ・スピーカー」(R103 / R104)。

 取付箇所は、左右フロントドアの上部、ハンドグリップの横です。

Audi R8, Front Bass Speaker

 そしてこちらが、「フロント・バス・スピーカー」(R21 / R23)。

 取付箇所は、左右フロントドアの下部、「フロント・ミッドレンジ・スピーカー」の下でした。

 いや、まぁ、当たり前と言えば当たり前ですが、これまでのクルマ遍歴から、「7スピーカーシステム」のうち、「スピーカー2個は、リヤにある」と思い込んでいました。

#教訓、「なにごとも、先入観・思い込みはいかん」、ということで。0xF9C7

 大騒ぎして、仮設置した「CN-F1X10BD」を取っ払って、机上で安定化電源で動作確認したり、自作のワイヤーハーネスを取り外して、導通試験のためにテスタを当てたり、ほとんど「最初に戻る」的な大きな時間のロスをしましたが、あっけなく解決してしまいました。

 気付いてみれば、リヤにスピーカーがある割には、フロントの音像定位がしっかりしていて、「イイ音するなぁ」と思っていたのですが・・・。

#「いままで気付かなかったのかよ!」とかいうツッコミを受けそうですが、これまでほとんどオーディオを掛けて走っていなかったので。(エンジン音がBGM!)0xF9CD

Audi R8, Center Mid-Treble Speaker

 7スピーカーのうちの最後の1個、こちらが、「センター・ミッド-トレブル・スピーカー」(R158)。

 取付箇所は、その名のとおり、フロントダッシュボードの中央部です。

 蛇足ですが、オプションの「Bang & Olufsen プレミアム・サウンド・システム」(12スピーカー)では、左右のリヤシェルフに、「リヤ・トレブル・スピーカー」(R14 / R16)と「リヤ・ミッド-バス・スピーカー」(R159 / R160)が加えられ、さらに、フロントダッシュボードに、「センター・スピーカー」(R148)が加えられます。(センタースピーカーが、都合2個)

 と、いうことで・・・、

 結論、Audi R8の「純正オーディオシステム」(7スピーカー)のスピーカーは、「すべてフロント側に付いている」、でした。0xF9CE

(つづく)

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