前回の続きです。
もうすでに、スタートから2ヶ月以上も経っている訳ですが、なぜにこんなに時間が掛かっているかというと・・・、
ここへ来て、Audi R8の「純正オーディオシステム」に、驚愕の事実が発覚したのでした。0xF999
純正ナビ(Clarionの「J42AE2JP7A1」)用のワイヤーハーネスを作り替え、Panasonicの「CN-F1X10BD」を仮設置し、
CANバスアダプターからの各種信号(イルミネーション信号、サイドブレーキ信号など)や、拡張ユニット(ETC2.0車載器、前後デュアルドライブレコーダーなど)の正常性を確認した後、
いよいよオーディオシステムの正常性を確認しようと、フェーダーを使って、音像を徐々にリヤ側に振っていったところ・・・、
なんと、リヤスピーカーから、音が出ていないではないですか!
リヤスピーカーの出力レベルをいじっても、変化がありません。
#まずい、どこでミスったんだ?0xF9FC
なにはともあれ、故障箇所の切り分けです。
もしかして、自作のワイヤーハーネスの、In(from AMP)とOut(to SPEAKER)とを、入れ替えにしてしまったのかも知れません。(それぞれの配線図で、何度もしっかり確認したはずなのですが)
#そりゃ、ライン入力にアンプ出力を接続したら、壊れるわな。
そこでまた、これまた自作の、「サウンドシャキット用ループバックコネクタ」(予備用としてストックしていたもの)の配線を繋ぎ直し、リヤの音を強制的にフロントに出したりして、検証してみました。
#このために作った訳ではないのですが、結果として役に立ったという。0xF9C8
結果、
・前後スピーカーそれぞれの、InとOutとは、正しく接続されている。
・「CN-F1X10BD」のリヤスピーカー出力は、生きている。
・「HI/LOWコンバーター」も、生きている。
ということが分かりました。
と、すると、残るは・・・、
・メインアンプを壊した(or 壊れていた)。
しかありません。
#なんということだ!0xF9D3
こんなことなら、「CN-F1X10BD」に付け替える前の、純正オーディオの状態で、リヤスピーカーの正常性を確認しておけば良かったのですが、いまとなっては、「壊した」のか「壊れていた」のか、切り分ける術がありません。
すっかり意気消沈したまま、つぎなる切り分けです。
10,000ページを優に超える、Audi R8の「サービスマニュアル」を、涙目になりながらひっくり返して、確認です。(PDF版ですけど)
こちらは、「サウンド・システム」(標準システム)のレイアウト。
たしかに、スピーカーは、センタースピーカーを含めて、「7個」設置されています。
ちなみに、オプションの「Bang & Olufsen プレミアム・サウンド・システム」では、全部で「12個」です。
もっとも、標準システムでも、「サウンドシャキットの取付」のところで書いたとおり、スピーカーは「Bang & Olufsen」のものが使われていますが。
#さすがは、4ケタ万円のクルマ。0xF9F8
こちらは、「サウンド・アンプリファイアー・コンポーネント」の設置場所。
メインアンプ(正式名称:「ディジタル・サウンド・システム・コントロール・モジュール」)は、リヤシェルフの左下に設置されています。
メインアンプが壊れていた場合には、ここから取り出して、交換する必要があります。(修理は、受け付けてくれないかと)
#はぁ、一体、いくら掛かることになるのやら・・・。0xF9FC
こちらは、「スピーカー・コンポーネント」の設置場所。
たしかに、リヤスピーカーは、左右のリヤシェルフ(ラウドスピーカートリム)に取り付けられているようです。
こちらは、標準システムの「ディジタル・サウンド・システム・コントロール・モジュール」(J525)の配線図。
配線図の続き。
J525に付いている、32ピンのコネクタ(T32c)に接続されている配線を辿っていくと・・・、
むむっ!!
たしかに、スピーカーは「7個」接続されているのですが、それぞれ、
「Left / Right Front Treble Speaker」(R20 / R22)
「Left / Right Front Midrange Speaker」(R103 / R104)
「Left / Right Front Bass Speaker」(R21 / R23)
「Center Mid-Treble Speaker」(R158)
とあり、どこにも「Rear」の文字がありません。
#どういうこと?0xF999
なんのことはない、答えは、脱着マニュアルの中にありました。
こちらは、「フロント・トレブル・スピーカー」(R20 / R22)。
取付箇所は、左右Aピラーの付け根です。
こちらは、「フロント・ミッドレンジ・スピーカー」(R103 / R104)。
取付箇所は、左右フロントドアの上部、ハンドグリップの横です。
そしてこちらが、「フロント・バス・スピーカー」(R21 / R23)。
取付箇所は、左右フロントドアの下部、「フロント・ミッドレンジ・スピーカー」の下でした。
いや、まぁ、当たり前と言えば当たり前ですが、これまでのクルマ遍歴から、「7スピーカーシステム」のうち、「スピーカー2個は、リヤにある」と思い込んでいました。
#教訓、「なにごとも、先入観・思い込みはいかん」、ということで。0xF9C7
大騒ぎして、仮設置した「CN-F1X10BD」を取っ払って、机上で安定化電源で動作確認したり、自作のワイヤーハーネスを取り外して、導通試験のためにテスタを当てたり、ほとんど「最初に戻る」的な大きな時間のロスをしましたが、あっけなく解決してしまいました。
気付いてみれば、リヤにスピーカーがある割には、フロントの音像定位がしっかりしていて、「イイ音するなぁ」と思っていたのですが・・・。
#「いままで気付かなかったのかよ!」とかいうツッコミを受けそうですが、これまでほとんどオーディオを掛けて走っていなかったので。(エンジン音がBGM!)0xF9CD
7スピーカーのうちの最後の1個、こちらが、「センター・ミッド-トレブル・スピーカー」(R158)。
取付箇所は、その名のとおり、フロントダッシュボードの中央部です。
蛇足ですが、オプションの「Bang & Olufsen プレミアム・サウンド・システム」(12スピーカー)では、左右のリヤシェルフに、「リヤ・トレブル・スピーカー」(R14 / R16)と「リヤ・ミッド-バス・スピーカー」(R159 / R160)が加えられ、さらに、フロントダッシュボードに、「センター・スピーカー」(R148)が加えられます。(センタースピーカーが、都合2個)
と、いうことで・・・、
結論、Audi R8の「純正オーディオシステム」(7スピーカー)のスピーカーは、「すべてフロント側に付いている」、でした。0xF9CE
(つづく)
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