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ブリューゲル「バベルの塔」展

2017/06/24

 ここ1ヶ月ほど、“副”業が忙し過ぎて、疎かにしていましたが、

 しさしぶりの更新です。

上野駅 公園口改札

 上野駅の、公園口改札。

 別に、パンダを見に来たのではありません。

東京都美術館 「バベルの塔」展

 東京都美術館にて開催されている、

東京都美術館 「バベルの塔」展

 「バベルの塔」展を見に来ました。

 「バベルの塔」とは、旧約聖書に記された、人間の傲慢さと愚かさを描いたお話。

東京都美術館 「バベルの塔」展
(画像は、撮影可能範囲にて撮影)

 その、「バベルの塔」とは、つぎのようなお話です。

(以下、「美の巨人たち」の小林薫さん風に)0xF8E4

 はるか昔、ノアの子孫たちは、皆同じ言葉を話していました。

 ある時、西方から来た人々が、海のほとりに移り住み、こう言いました。

   「煉瓦を硬く焼き、皆で積み上げよう」
   「天にまで届く塔を建て、名を上げよう」
   「日本一のビルを建て、東京モンを出し抜いてやろう」

 その様子を見ていた神は、驚き、怒り、憂います。

   「人間の企ては、留まるところを知らない」
   「いまこの塔をいかずちで倒したところで、変わりはしない」
   「それは人間が、皆同じ言葉を話しているからだ」

 神は、決断し、実行します。人間の使っていた言葉(言語)をバラバラにし、混乱(バラル)させたのでした。

 言葉を分けられ、意思疏通のできなくなった人々は、散り散りに各地に別れていきました。

 かくして、バベルの塔は完成することなく、途中で放棄されることになったのでした。

 ただし、言葉は分けても、唯一、否定の意味だけは、音(音韻)で分かるようにしたのでした。

   「Not」「Nicht」「Non」「Ne」「ぬ」

(一部、創作を含みます)0xF9D1

 この、「バベルの塔」を題材にし、ピューテル・ブリューゲル1世が描いた油彩画は、ブリューゲルの現存する数少ない絵の中でも、最高傑作と言われています。

 しかも、このブリューゲルの最高傑作が日本で展示されるのは、実に24年ぶりとのこと。

バベルの塔

 こちらは、職人の自室に飾ってある、ブリューゲルの別の絵。

 ブリューゲルは、生涯で、3つの「バベルの塔」を描いたと言われていますが、残っているのは2点のみ。

 1つは、1563年に描いた、現在はオーストリアの「ウィーン美術史美術館」に所蔵されている作品。(大きさ:155×114cm)

 もう1つは、1568年ごろに描いた、オランダはロッテルダムにある「ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館」に所蔵されている作品。(大きさ:75×60cm)

 これら2つの作品は、そのキャンバスの大きさの違いから、前者は「大バベル」、後者は「小バベル」と呼ばれています。

#職人の自室に飾ってあるのは、「大バベル」の方。

大友克洋 「INSIDE BABEL」
(画像は、撮影可能範囲にて撮影)

 こちらは、漫画家で映画監督でもある、大友克洋氏が描いた作品。その名も、「INSIDE BABEL」。

 バベルの塔の内部が、ブリューゲルに勝るとも劣らない緻密さで描かれていて、思わず見入ってしまいます。

スペインバル

 と、いうことで、めったに見られない貴重な絵を見られたということで、帰りは、いつものスペインバルでちょっと一杯。0xF9CF0xF8D3

上野駅 パンダパフェ

 で、スイーツ男子としては、けっきょくパンダ絡みになるという・・・。0xF9C7

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