前回の続きです。
#「“ペガソス”って、なに訛ってんだよ!」とか言ってる無知なアンポンタンは、かわぐちかいじ氏の「空母いぶき」でも読みなはれ。(訛っているのは、オマエだ!)0xF9D1
いよいよ製作を開始します。
こちらは、ファランクス(Phalanx)に搭載されている、「M61A1バルカン」(M61A1 Vulcan)です。
アメリカ合衆国のゼネラル・エレクトリック社(General Electric)が開発した20mmガトリング砲で、艦艇用に加え、F-14, F-15, F-16, F/A-18をはじめとする航空機用の兵装としても採用されています。
今回のモデルとなるMk.15の第3世代、「Block1B」には、砲身長:1,981mm, 発射数:毎分4,500発(毎秒75発), 弾倉数:1,550発, 有効射程:1.49kmのものが搭載されています。
ということで、こちらは、東京マルイの電動エアガン、「コルト M4A1カービン」です。
「対象年齢10才以上」の子供用のエアソフトガンで、銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)はもちろんのこと、各都道府県で定められている青少年保護育成条例(青保条例)をクリアしているものです。
具体的には、弾丸(BB弾)に与えられる運動エネルギー量が規定されており、18才以上用で0.989J以内(銃刀法)、10才以上用で0.135J以内(青保条例)となっています。
この運動エネルギー量(J)と弾丸の質量(g)との関係により、弾丸に与えられる速度(m/s)が一義的に定められます。
例えば、0.12gのBB弾で、0.135J以内とするためには、初速(射出速度)を47.4m/s(約170km/h)以内とする必要があります。
#子供用にパワーが抑えられているとはいえ、至近距離で当たると、かなり痛いと思います。0xF999
順番が逆になりましたが、モデルとなっているマシンガンは、イギリスのコルト・ファイヤーアームズ社(Colt Firearms)が製造し、アメリカ軍が採用している「M4A1カービン」(M4A1 Carbine)です。
(「カービン」とは、もともと歩兵用小銃より銃身が短い騎兵用小銃のことでしたが、現在では、おおむね「小型のライフル銃」のことを指します)
暗視装置付き光学照準器など、様々なアクセサリを取り付けることにより多目的に用いることができ、米陸軍・歩兵部隊からスペシャルフォース(レンジャー、グリーンベレー、デルタフォース)、米海軍・シールズ、米海兵隊・偵察部隊など、アメリカ軍の各部隊に多数配備されています。
#本物のファランクスが「M61A1」で、今回採用の電動エアガンが「M4A1」なので、スケールサイズは1/15ぐらいにしようかなと。0xF9F8
こちらは、マシンガンのマガジン(弾倉)で、左側が標準のもの、右側がオプションのものです。
標準のマガジンは、装弾数は180発ですが、ワントリガで連続射出できるのは、最大28発となっています。
(BB弾をレール上に整列させ、これを細長いスプリングで給弾口に押し込む方式で、このレールの長さが28発分となっています)
東京マルイの電動エアガンシリーズは、毎秒15発の連続射出が可能となっていますが、標準のマガジンでは、約1.9秒で全弾を撃ち尽くしてしまうことになります。
これではちょっと面白くないので、オプションのマガジンを同時購入しました。0xF9F7
オプションのマガジンは、装弾数は140発で、標準のマガジンより少なく見えますが、スパイラル状になったレールの上にBB弾を整列させ、これをゼンマイの力で給弾口に押し込む方式となっていることから、ゼンマイの力が続く限り、連続射出ができるようになっています。
仮に、装弾数140発で、毎秒15発で連続射出すると、約9.3秒も撃ち続けることができます。
(実際には、ゼンマイの力が途中で弱まってしまうため、140発も撃てませんが)
ちなみに、本物のM61A1バルカンは、装弾数1,550発で、毎秒75発ですから、約20.7秒で全弾を撃ち尽くすことになります。
(その間に、音速に近い速度で近付いてくる対艦ミサイルを撃破できないと、自艦もろとも・・・)0xF9FC
なお、東京マルイの電動エアガンには、内部メカニズムを改良し、毎秒25発の連続射出を可能とした「ハイサイクルカスタム」という製品も出ています。
当初は、こちらを採用することを考えていたのですが、スケールサイズを考えると、銃身長などが長過ぎるのと、なによりも重量があり過ぎる(バッテリなどを含めると、2kg前後)ため、残念ながら見送ることにしました。
#標準の約1.7倍の火力となる毎秒25発の弾幕を張れたら、さぞ面白かっただろうと。0xF9C7
さっそく分解。
内部構造を、つぶさに確認しておきます。
エアガンの主要部、「チャンバー」です。
チャンバー下部の穴は、BB弾の給弾口で、チャンバー側面のレバーは、「可変ホップアップシステム」の調整スライダーです。
(画像は、東京マルイさんから拝借)
「ホップアップシステム」とは、BB弾の射出時にバックスピンを掛け、重力に逆らうような上向きの力(揚力)を与えることによって、BB弾の射程距離を伸ばす機構です。
(球体にバックスピンを掛けることによって揚力が生じる現象のことを、「マグヌス効果」といいます)
エアガンの心臓部、「メカニカルボックス」です。
電動エアガンの原理を簡単に説明すると、つぎのようになります。
トリガを引くと、モータのスイッチが入り、このモータの回転によってギヤが動き、シリンダ内のピストンを後退させます。(ピストンは、スプリングの力によって押さえ込まれている)
ピストンが一定位置まで達した後、このピストンを一瞬にして戻し、ピストン内に生じた圧縮空気の力によってローディングノズルをBB弾に衝突させ、これを射出します。
#モータは、マブチの「FA-130RA」っぽいものが使われていて、これを高速・高トルクなものに交換したり、ピストンを押さえ込んでいるスプリングを強化タイプに交換したりすれば(いわゆる「カスタム」化)、さらに射程距離を伸ばせそうですが、それはまた別の機会に。0xF9CE
メカニカルボックスを取り外したところ、エアガンの左側面裏側です。
中央に見えるのは、セレクタレバーの裏側で、偏心された“円形の部品”が固定されています。
セレクタレバーを「セミオート」(単発)、「フルオート」(連発)の位置にすることに伴って、この“円形の部品”が回転し、カムの役割を果たすことによって、メカニカルボックス側面のセレクタスイッチを上下させるようになっています。
#う~ん、子供用玩具とはいえ、なかなか凝った作りになっています。0xF9C6
エアガンを改造したところです。
本体を、ハンドソーとハンドサンダーを使って切断・切削し、短縮化します。また、本体内部も、必要最小限のパーツだけを残し、その他のパーツは取り払ってしまいます。
メカニカルボックスを拡大したところです。
電源線を経の太いものに繋ぎ換えるとともに、モータには、アクチュエータ制御コンピュータなどに影響を与えないよう、ノイズキラーコンデンサを入れてあります。
パーツを元通りに組み付け、エアガンの短縮化ができました。
全長は、この時点で295mmほど、重量は、マガジン込み(BB弾除き)で400gほどになりました。
さっそく、試し撃ちしてみます。
ということで、ここまでを、動画にまとめてみました。
#作品よりも、メイキングムービーが先にできているという・・・。0xF9C7
〔おまけ〕
こちらは、都内、某・家電量販店の一角。
国内各社の「目覚まし時計」の音を聞き比べ。
国内某社の「音量調節機能付きデジタル電波目覚まし時計」を選択。
いきなり分解。
#幼い頃、親が使っていた時計を分解し、すんごい怒られたのを思い出したりする。
さて、何に使おうというのか・・・。0xF9F8
(つづく)
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