前回の続きです。
PSEスイッチの制御回路を取り付けたところで、いよいよPSE本体の取り付けに向けた準備を進めます。
#PSE本体は、大阪府は堺市にある、「とあるマフラー屋さん」(謎)にて取り付ける予定です。
こちらは、PSEの「テクイップメント取り付け要領書」(日本語版)です。
#PDF版を製本しました。
まずは、プラモデルと同様、不足している部品がないかどうか、入念にチェックします。
#職人にとっては、実物大のプラモデル(ダイキャストモデル)という話も・・・。0xF9C7
現地での作業をスムースに進められるよう、目をつむっていても取り付けられるぐらい、入念に読み込みます。
#機械翻訳のためか、びみょ~に不思議な日本語が、一部あり。0xF9C8
はじめに、バキュームライン(負圧の配管)を準備します。
要領書に基づいて、バキュームラインを、ある程度作っておきます。
#現地で作ってもらっても良いのですが、要領書に「230mm」とあったら、ぴったり「230mm」でないと気が済まないもので・・・。0xF9C7
画像は、タイコ(サイレンサー)出口のアクチュエーターに接続する、耐熱チューブの部分です。
配管は、負圧が掛かっても抜けることのないよう、各部15mm以上、しっかり挿入しておきます。
つづいて、PSEのキモとなる、エンジンルーム内のソレノイドバルブに接続するワイヤーハーネスの準備です。
こちらは、秋葉原にて調達した、自動車用の耐熱コード(古河電工製)です。
使用部位に合わせて、0.5sq(電源用)と0.3sq(信号用)とを使い分けます。
#実効上、たいした違いはないのですが、こだわりですよ、こだわり!0xF9F8
PSEキット付属のワイヤーハーネス(ソレノイドバルブ側)に、加工を施したところです。
標準の状態では、車両後部のDME(Digital Motor Electronics)のところまで引き込むことを前提としているため、配線長が足りません。
前述の耐熱コードを使って、運転席右側足下まで引き回す(RHDの場合)だけの、必要十分な長さに延長しておきます。
なお、この段階では、PSEの制御回路側のコネクタピン(メス)は、まだ圧着しません。
標準のワイヤーハーネスの「赤/青」(RD/BU)線を耐熱コードの「赤」線に、「灰/緑」(GY/GN)線を「灰」線に、それぞれ接続しています。
2本の配線コードの接合部は、ハンダ付けした上で、熱収縮チューブで絶縁しておきます。
(φ3.0mmとφ2.5mmのヒシチューブで、二重に保護してあります)
さて、配管と配線の準備ができたところで、いよいよワイヤーハーネスの引き回しです。
車両右側のBピラーを取り外し、リヤのサイドパネルを取り外します。
#例によって、またバラバラです。(これでうちの「カエルくん」の不稼働率、さらに上昇!)0xF9C7
車両後方右側、車内とエンジンルームとを分ける隔壁のところに、ワイヤーハーネスを通している「グロメット」があります。
このグロメットの上部に、後付けのワイヤーハーネスを通すための「サービスホール」があります。ここに、PSEのワイヤーハーネスを通します。
隔壁を、エンジンルーム側から見たところです。
ちょうど、グロメットの青○のあたりに、PSEのワイヤーハーネスが出てくる(車内側に入っていく)ことになります。
サービスホールに、カッターで十字に切り込みを入れ、太めの針金を「呼び線」として、車内側からエンジンルーム側へ貫通させます。
エンジンルーム側に出た呼び線の先端に、PSEのワイヤーハーネスをマスキングテープなどで仮留めし、車内側へ引き出します。
#かなり狭いスペースでの作業となります。0xF9C8
エンジンルーム内の所定の位置に、ソレノイドバルブを固定します。
もともと付いているM6のボルトで共締めです。
コネクタを、ソレノイドバルブに接続します。
PSEのワイヤーハーネスは、十分な余長があります。短過ぎず長過ぎず、適度な長さに調節(車内側への引き込み量で加減)し、中央部分を付属のクランプで、冷媒ラインのフランジに固定します。
車内側です。
本来であれば、2本の配線コードは、車両後部のDMEに接続するところですが、このままホイールアーチに沿って、車両前方へ引き回します。
配線コードは、後々の“カタカタ音”の原因とならないよう、自動車用の「アセテート布粘着テープ」(日東電工製)を使って、適度な間隔(15cm程度)を置いて、車体に固定しておきます。
Bピラーの根元に、純正ワイヤーハーネスのジャンクションボックスがあります。
ここから先は、純正ワイヤーハーネスに沿わせていきます。
サイドシルの部分も、純正ワイヤーハーネスに沿わせて、アセテート布粘着テープで固定しておきます。
運転席右側足下まで、引き回すことができました。
#ほんの数mの距離ですが、かなりの道のりでした。0xF9C7
配線コードの先端にコネクタピンを圧着し、コネクタに挿入します。
PSEの制御回路にコネクタを接続し、余長処理(遊びがないよう、アセテート布粘着テープで純正ワイヤーハーネスに固定)します。
ワイヤーハーネスの配線ができたところで、動作確認をします。
まず、イグニッションをONにし、電源が入ることを確認します。
つぎに、「コンバインドスイッチ」のPSEスイッチをON/OFFし、ソレノイドバルブが動作することを確認します。(ON/OFFする毎に、「カチッ」という作動音がします)
OKであれば、続いてバキュームラインの引き回しです。
エアクリーナーボックスの右横に、PSE用と同じタイプのソレノイドバルブがあります。
ここに引き込まれているバキュームラインを分岐させ、負圧を引きます。
#ちなみに、このソレノイドバルブ、Carrera S / Carrera 4S(DFI 3.8Lモデル)にはありますが、Carrera / Carrera 4(DFI 3.6Lモデル)にはありません。0xF9C5
エアクリーナーボックス右横のソレノイドバルブに接続されているバキュームラインを、いったん引き抜きます。
取り付け要領書には、「バキュームラインを、ソレノイドバルブの端点から410mmの位置でカットする」となっています。
しかし、実測してみると、410mmの位置でカットすると、三方分岐ピース(Yピース)が来る位置が、微妙な位置になってしまうことが分かりました。
標準のバキュームラインは、ケーブルダクトの下部にある2ヶ所のクランプで支持(固定)されています。
後々のことを考えると、三方分岐ピースが、この2ヶ所あるクランプの、ちょうど中間点に来るようした方が安定すると考え、ソレノイドバルブの端点から480mmの位置でカットすることにしました。
(あくまで現車合わせですので、この480mmという値が、他のクルマでも適用できるかは定かではありません)
三方分岐ピースに、それぞれの配管を接続し、バキュームラインを元に戻したところです。
画像の上方向が、バキュームライン上流のバキュームタンクに、下方向が、エアクリーナーボックス右横のソレノイドバルブに、左上方向が、PSEのソレノイドバルブに、それぞれ接続されます。
これにより、標準のバキュームラインに三方分岐ピースを割り込ませ、PSEのソレノイドバルブに負圧を引くことができました。
この時点では、まだソレノイドバルブのもう片方の口(タイコ出口のアクチュエーターに接続するバキュームライン)を配管していませんが、この状態でイグニッションをONにし、負圧の状態を確認します。
PSEスイッチOFFで、ソレノイドバルブが開くので、負圧が掛かります。ソレノイドバルブのもう片方の口が、空気を吸っている音(「スー」っという音)が聞こえるはずです。
PSEスイッチONで、ソレノイドバルブが閉じるので、負圧が止まります。
なお、あまり長くエンジンを回していると、負圧が抜けている状態ですので、「エンジンチェックランプ」が点く可能性があります。負圧の確認は、手短に行います。
#大阪の「とあるマフラー屋さん」(謎)までは遠いので、タイコの取り付けまでは、常時PSEスイッチをON(ソレノイドバルブを閉じる)にし、ソレノイドバルブのもう片方の口にキャップ(栓)をしておきます。
また、このソレノイドバルブには方向性があります。逆に接続すると、タイコ出口のアクチュエーターに負圧が掛からず、PSEが常時ONの状態になってしまいます。
ソレノイドバルブにある2つの口のうち、必ず車両前方方向にある口(ソレノイドバルブの軸中心方向にある口)に、バキュームラインの上流を接続します。
ということで、PSE本体の取り付けに向け、準備万端、整いましたっ!!0xF9C6
(つづく)
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