またも、だいぶ間が開いてしまいましたが、前回の続きです。
PCから購入すると、部品代だけで約43.0万円、個人輸入しても、約31.6万円(輸送費除く)もする「Porsche Sport Exhaust System」(以下、PSE)ですが、
某オークションにて、新品を14.1万円で入手することができました。
落札価格は、20.1万円だったのですが、送られてきた商品を確認したところ、なんと、「デュアルテールパイプ」にキズが入っていることが判明。0xF9FC
装着すれば見えなくなるところであれば、まだなんとか我慢もできますが、さすがにPSEの“キモ”ともいうべき部品にキズがあるとなると・・・。
大きな荷物が自宅に届き、部屋に上げた時にイヤな予感がしたのですが、箱を動かすと、その動きに伴って、なにやらコトコトと音がします。
「もしや?」と思ったのですが、時すでに遅し・・・。0xF999
出品者が「デュアルテールパイプ」を小箱に入れた際、まったく養生していなかったため、輸送中に箱の中で踊り、内壁と擦れ合って、塗装が剥がれてしまったようです。
#ちなみに、「Porsche Japan」の検印があったので、ドイツから日本国内に輸入された際には、さすがにキズは無かったものと思われます。
この「デュアルテールパイプ」、単品で購入すると、片側だけで492.52ユーロ(約63,320円、輸送費除く)もします。
左右両方ともキズが入っていたので、「2個分減額してください!」ということもできたのですが、さすがにそれは気が引けたので、約1個分(6万円)減額して、14.1万円としていただきました。0xF9F8
#その他の部品も、入念に調べましたが、特に問題はありませんでした。
ということで、PSEを破格の値段で入手できたものの、すでに“キズもののカラダ”になってしまいました。0xF9D3
んがしかし、転んでもタダでは起きません。
「デュアルテールパイプ」は、外側のパイプ(以下、アウターパイプ)と、内側のパイプ(以下、インナーパイプ)との、2つの部品で構成されています。
アウターパイプとインナーパイプとは、M8のステンキャップボルトで固定されているので、これを外すことにより、分解することができます。
(ステンキャップボルトは、とんでもないトルクで締まっているので、緩めるのに一苦労しますが)
この2つの部品を、耐熱塗料で塗装することにします。
んがしかし、ただ単純に復元したのでは面白くないので、いつものとおり、ちょっと工夫してみることにします。0xF9C6
こちらは、Type 997の最終モデル、Carrera GTSの「デュアルテールパイプ」。
アウターパイプがブラックで、インナーパイプがシルバー(メッキ)になっており、標準のPSEとは、カラーリングが逆になっています。
この組み合わせも、インナーパイプが強調されて、なかなかイイ感じです。
一方、こちらは、皆さんご存知、“青焼き”加工されたチタンマフラーのテールエンド。
“次なる構想”に向けて、大阪府は堺市にある、「とあるマフラー屋さん」(謎)とご相談させていただく中で、このようなテールエンド(品名:「エキゾーストフィニッシャー」)があることを教えていただきました。
PSEのインナーパイプの外径がφ70mmで、このテールエンドの内径がφ71mmなので、インナーパイプにすっぽり被せることができます。デュアル×左右で、計4本を組み合わせれば、お手軽に「なんちゃってチタンマフラー仕様」に変身させることができます。0xF9F8
しかしながら、新保安基準の「トンガリ規制」に対応するため、テールエンドの縁にR2.5の丸みを持たせてあることから、PSEのアウターパイプと干渉してしまい、うまく取り付けることができません。
また、「CIMA複眼移植」の時のハウジングと同様、インナーパイプそのものをチタンメッキして、“青焼き”加工してもらう方法も考えてみました。
しかし、この方法は、メッキ処理や焼き入れ処理する際に「治具」が必要となり、この「治具」の作製に相当なコストが掛かることから、「現実的な値段にならない」とのことで、諦めました。
ということで、ここは奇をてらわずに、純正の状態をうまくアレンジすることとしました。
まずは、塗装する前の準備です。
ホームゲーセンの「ベースボード」を作った時などに出た木片を組み合わせて、塗装用の治具を作りました。
#こちらの治具は、現実的な値段、というか、ほぼタダ。0xF9F7
治具を使うことにより、あらゆる角度から、ムラなく塗装することができます。
ちなみに、アウターパイプは、オーストリア製でした。
いよいよ塗装です。
左側の2本は、脱脂用。右側の2本は、耐熱塗料です。
耐熱塗料は、Soft99さんの「耐熱ペイント」で、アウターパイプ用に「チタンカラー」、インナーパイプ用に「ブラック」を選びました。
#アウターパイプ用には、オーソドックスな「シルバー」もありましたが、リベンジ(?)ということで、あえて「チタンカラー」にしてみました。0xF9CE
しかして、その「チタンカラー」の色味ですが・・・。
う~ん、なんと表現したら良いのでしょう。渋~いシルバーです。純正の状態のシルバーとは明らかに異なる、ダークな色味で、イイ感じです。
選んで良かったっ!!0xF9CF
#耐熱塗料のためか、一般の塗料より少し乾きが遅いようです。塗装にあたっては、十分な間隔をおいて、薄く薄く、何回かに分けて重ね塗りします。
この状態で、数日間、天日干しして、完全に乾燥させます。
さらに、「デュアルテールパイプ」が加熱され、“焼き”が入ると(150℃で1時間以上)、色味が変わるようなので、これまた楽しみです。
インナーパイプも、「ブラック」に塗装します。
純正の状態では、2つのパイプを繋ぐ金属と、これを“ろう付け”した部分が未塗装となっています。また、塗装色自体も、ボワ~っとした黒になっています。
耐熱塗料で塗装し直すことにより、シャキッとした黒になりました。
アウターパイプとインナーパイプを組み付け直して、復元完了っ!!
純正の状態とは明らかに異なる、渋~い感じの、「デュアルテールパイプ」となりました。
このテールエンドから轟く水平対向エンジンの咆哮を聞ける日が、いまから待ち遠しいです。0xF9C6
(つづく)
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