前回の続きです。
助手席側です。
両車のスカッフプレート。
「///M3」の文字が、このクルマがただ者ではないことを物語っていますが、奥さんには、そんなことは分かりません。乗り降りの際に、平気で“蹴り”が入ります。0xF9FC
#まぁ、ドイツ車の場合は、サイドシルの高さが異様にあるので(日本車の“ふにゃふにゃ”ボディーとは違います)、ヒールの先を引っかけてしまうのも分からなくはありませんが、別名、「キッキングプレート」というからといって、蹴ってもいい訳ではありません。
997には、「Carrera S」と入っています。「Carrera S」があるということは、「Carrera」があるということで、「Carrera」と「Carrera S」があるということは、「Carrera 4」と「Carrera 4S」があるということで、「Carrera 4」と「Carrera 4S」があるということは、「Targa 4」と「Targa 4S」があるということで・・・。(しつこい?)0xF9C7
#要は、こんなところにも、しっかりコストを掛けているということです。
余談ですが、997のドアのヒンジの部分です。
日本車などは、ヒンジがボルトでボディーに固定されていたりしますが、997は、ボディーに直接溶接されています。
上下2ヶ所とも溶接するとなると、恐ろしく加工精度(成型精度)が高くないとできない芸当です。(なぜならば、少しでもずれると、ドアの建て付けが上下にずれるので)
997は、ドアを閉めると「金庫のような剛性感」が生まれますが、ここら辺りにPorscheの高剛性のヒミツが隠されているようです。0xF9C5
パッセンジャーズシート。
M3 Coupeは、標準でシートの前後調節、座面の高さ調節、バックレストの引き起こし調節が電動となります。
997は、バックレストの引き起こし調節は電動となりますが、シートの前後調節、座面の高さ調節は手動となります。
(オプションの「コンフォートシート」(+267,000円高)や「アダプティブスポーツシート」(+445,000円高)を選ぶと、電動となります)
また、この997には、シートヒーター(+77,000円高)、シートベンチレーション(+200,000円高)が装着されています。
(M3 Coupeは、シートヒーターは標準)
ヘッドレスト。
M3 Coupeは、標準で「///M」のエンボス加工が入りますが、997はオプション(+36,000円高)となります。
両車とも、ショルダーの位置にあるレバーを引くと、バックレストが前に倒れます。
シートの前後移動は、M3 Coupeの場合には、ショルダーのレバーの下にあるスイッチを押すと、電動で移動します。
997の場合には、座面前方にあるレバーを引いて、手動で移動させます(標準シートの場合)。
後部座席を使うシチュエーションはほぼ無いと思いますが、いちおう比較まで。
M3 Coupeの場合は、大人が乗っても、なんとか耐えられる広さになっています。(思っていたほど、座り心地は悪くありません)
一方、997の場合は・・・、なぜかシートの一部がカーペットになっていますし、バックレストがほぼ垂直になっています。座り込むと、お尻がシートにスポッとはまってしまい、身動きが取れません。
さらには、リヤウィンドウが頭上スレスレの位置にくるため、直射日光の直撃を食らいます。(後部座席のヒトには、人権はありません)
あくまで、“後部座席のようなものが付いている”という程度で、2シーターとして割り切った方が良いでしょう。
#さすがに、997に実用性を求めるヒトはいないと思いますが。0xF9C7
ドアの内側です。
M3 Coupeは、オプションの「HiFiシステム・プロフェッショナル・ロジック7」(+86,000円高)を装着しているため、Aピラーの付け根にツイーターが付いています。
(420W、13スピーカー、9チャンネル・サラウンド)
#530i M-Sportの時は、後付けで「サウンド・シャキット」を取り付けましたが、この純正のHiFiシステムは、驚くほど高音質のサウンドを響かせます。1,000万円オーバーのクルマですから、ぜひともラインオプションで取り付けましょう。
997は、標準のオーディオシステム、「サウンドパッケージ・プラス」(9スピーカー)です。
(オプションで、「BOSEサウンドシステム」(+214,000円高)を装着することもできます)
後部座席にあるスピーカーです。
M3 Coupeは、センターウーファーを除けば、片側に6個ものスピーカーが付くことになるので、いたるところにスピーカーが見えます。
(画像は、BMW AGさんから拝借)
M3 Coupeで便利だったのは、このオートシートベルト。(正式名称は、「電動シートベルト・ハンドオーバー」機能)
シートに座り、ドアを閉めると、Bピラーの付け根にあるアームがスルスル~ッと伸びてきて、肩の位置までシートベルトを持ってきてくれます。
これまで、この手のクーペでは、シートベルトを引き出すために体を後方にひねる必要があったのですが、この機能のお陰で、無理な姿勢を取らずに済むようになりました。
(以前に乗っていたSOARER(JZZ30)では、特にドアが長かったので、いまから思うとけっこう大変でした)
さらに賢いのは、シート座面に圧電センサー(おそらく)が仕込まれていて、着座しているかどうかを感知しており、乗り込まずにドアを閉めた時(降車時など)に、シートベルトが出てくるという無駄な動きをしないようになっています。
#この機能、奥さんにはたいへん好評でした。M3 Coupeから997に乗り換えた時、「あれっ? このクルマ、シートベルト出てこないの?」と訊かれてしまいました。
(「ええ、オトコのPorscheには、そんな便利な機能は無いんです!」)0xF9C9
なお、M3 Coupeには、オプションの「ブラック・レザー・カーボン・ストラクチャー・インテリア・トリム」(+91,000円高)を装着しています。
その名のとおり、ドライバーとパッセンジャーを囲むトリムに、カーボン柄のレザーが施されています。
#ダイノックシートなどの“イミテーション”とは、明らかに質感が異なります。0xF9D1
さらには、「エクステンド・ノヴィロ・レザー・インテリア」(+205,000円高)というオプションも装着していました。
M3 Coupeは、標準でレザーシートを装着していますが、それ以外のインテリアは3 Seriesと、その多くを共用しています。さすがのM3 Coupeといえど、標準のままではチープな感じが否めません。
このオプションを装着すると、樹脂パーツの部分もレザーシートと同じ素材で覆われるため、インテリアの統一感が高まるとともに、“包まれ感”が生まれます。
ちなみに、997にも、「エクステンデッド・レザー仕上げ」や「アルカンターラ仕上げ」、「エクステンデット・カーボン・インテリアパッケージ」などのオプションがありますが、いろいろ凝りはじめると、余裕で100万円コースとなります。(好きなヒトは、好きなだけやってください。走りにはまったく関係ありませんが)0xF9D1
ということで、主にインテリアを中心に、両車の比較をしてみました。
Post Comment