●難局物語
(2009年5月23日:CNET Japan)いくらなんでもちょっとひどいな、と思うことがあったので、書き留めておく。タイトルは南極に残された白い犬たちの過酷な運命を描いた感動巨編から拝借。いや、あの犬たちがどんな色だったかは、よく覚えていないのだが。
白い犬ですよ、白い犬。まるでどこかのCMで見たような。0xF9D1
(実際のタロ・ジロは、カラフト犬だそうで、白と黒などの混色だと思いますが)
ということで、なにが「難局」なのかというと、上記記事のA社とやらは、
● ソフトバンク、総額600億円の個人向け社債を6月発行
(2009年5月26日:CNET Japan)ソフトバンクは5月26日、第27回無担保社債(愛称:「福岡ソフトバンクホークスボンド」)の発行条件を決定した。発行総額は600億円で、借入金の返済と社債の償還資金に充当される予定だ。
この社債は一般を対象に募集し、申込期間は5月27日から6月9日。利率は年5.10%。償還期限は2011年6月10日となっている。
購入者全員に福岡ソフトバンクホークス・エコバッグのプレゼントがあるほか、抽選で2010年シーズンのホーム開幕戦のペアチケットおよび開幕戦当日のホテルペア宿泊券が当たる懸賞もついている。
見掛けは「球団応援ファンド」的な名称にして、いかにも個人投資家が購入しやすいように偽装していますが、紛れもなく「とある状態」に近づきつつあることを「物語」っています。
もう少し詳しくみてみましょう。
●UPDATE1: ソフトバンク、2年・600億円の個人向け国内SB発行条件を決定=利率5.10%
(2009年5月26日:Reuters)[東京 26日 ロイター] みずほ証券によると、ソフトバンクは、期間2年の国内普通社債(SB)の発行条件を決定した。
発行額600億円。個人投資家を対象に募集する。
利 率: 5.10% 発行価格: 100円 スプレッド: LIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)+4.38% 【発行要項一覧】
銘 柄: ソフトバンク 第27回無担保社債 発行額: 600億円 期 間: 2年 利 率: 5.10% 発行価格: 100円 応募者利回り: 5.100% 償還期限: 2011年6月10日 利払日: 6月、12月の各10日 募集期間: 5月27日-6月9日 払込期日: 6月11日 各社債の金額: 100万円 主幹事: みずほ証券,大和証券SMBC 社債管理者: あおぞら銀行 格付け・予定: BBB(JCR) 引受証券と引受額: みずほ証300,大和証券SMBC250,SBI証50(単位:億円) 引受手数料: 1円30銭
このご時世、2年モノで年利5.1%とは、とんでもなく高利回りの社債です。
比較のため、NTTドコモの社債の利率を見てみましょう。
ご存知のとおり、昨年度決算では、期せずしてNTTグループ国内最高益の牽引役となったNTTドコモですが、直近の社債では、10年モノで年利1.96%(2008年6月発行)、5年モノで年利1.26%(2008年12月発行)、10年モノで年利1.77%(2008年12月発行)、4年モノで年利1.00%(2009年3月発行)となっています。
この時期、社債に頼らざるを得なかったというのは、裏を返すと、年利5.1%程度では、どの銀行もお金を貸してくれなくなった、ということを意味しています。
(以下、編集中)
・新規投資凍結による「設備疲労」(大規模障害の発生状況)
・最悪の事態を想定した「受け皿銀行」→「受け皿キャリア」の必要性
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