おっ、なにやら新しい光モノの兆しが。0xF8F2
●自動車メーカーも興味津々、高知県産業振興センターなどが電子放出源を利用した車載向けの面光源を展示
(2006年2月22日:Automotive Technology)高知県産業振興センターや富士重工業などのグループは、電子放出源から電子を放出し、蛍光体に当てて発光させる光源「Field Emission Lamp(FEL)」を開発し、2006年2月21日から開催中の「nano tech 2006」で展示している。
今回の光源は、FEDパネルなどの技術を応用しているという。特徴は消費電力が小さい点。展示場では、電球や発光ダイオードを利用したテール・ランプと比較していた。これらの光源が同じ光束の場合の消費電力は、電球が38W、LEDが5.2Wなのに対し、試作品の光源は3.7Wと小さかった。
これまでにも、薄膜EL(Electro Luminescence)という光素子がありました。これは、蛍光体物質が励起源から受け取ったエネルギーを、自ら発光して放出する「ルミネセンス」という現象を応用したものです。
(簡単な原理としては、電子を電界により加速して発光中心に衝突させ、この発光中心を励起して発光させます(真性EL))
この薄膜ELは、その名のとおり、薄いフィルム上に生成でき、かつ表面全体を発光させる(面発光)ことができますが、単位面積あたりに得られる光量が、自動車用光源として適用するには低すぎる、という問題がありました。
対して、LED(Light Emitting Diode)は、ここ数年で光変換効率が飛躍的に上がり、自動車用光源としての利用が拡大してきましたが、いかんせん「点光源」であるため、光の指向性が高く、光が目に入るとまぶしい、という問題がありました。
(正確には、LEDもEL(注入型EL)の一つですが)
今回のFELは、LEDとELの“いいとこ取り”をしたような光素子ですね。今後の動向が楽しみです。0xF9EB
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